「スマートコントラクト」って何だ?可能性と課題

スマートコントラクト,イーサリアム 仮想通貨

NFTや仮想通貨について勉強していると、まだまだ私の知らない技術や世界がたくさんあるんだな~と思います。
昨日まで知らなかったことが知れて、ちょっと頭が良くなったかも♪
そんな風に思うこともありますが、Aという言葉が分からなくて調べたら、説明の中にさらにBという知らない単語が出てきて・・・なんていう無限ループに陥ることもあります(^_^;)
例えばブロックチェーンのことが知りたくて調べていたら「スマートコントラクト」が導入されているから便利だとかなんとか・・・。
その時はとりあえずスルーしたのですが、とうとう夢に出るくらい気になり始めたので、今回は「スマートコントラクト」について調べてみることにしました。

スマートコントラクトとは?

仮想通貨の取引は、具体的に言えば売り手と買い手の契約です。
この契約を自動でできるようにした仕組みのことを「スマートコントラクト」といいます。
語源を説明すると、
「スマート=自動化(スムーズな)」
「コントラクト=契約」
ですね。
ブロックチェーンよりも先にスマートコントラクトの概念が提唱されており、私たちの日常でも多くの事例を見ることができます。
例えば、自動販売機が最初のスマートコントラクトだと言われています。
自動販売機はお金を入れることと、ボタンを押すことの2つの動作により、飲み物が提供されます。
この動作と飲み物の提供が何を意味しているかというと「お金で商品を買うこと」、つまり「契約」です。
これが自動で行われているので、自動販売機はスマートコントラクトというわけです。
このように、スマートコントラクトにおいて、契約は売買などの取引を意味します。
自動販売機のような商品の販売に限らず、ネット上の取引の多くがスマートコントラクトであると考えられるでしょう。

ブロックチェーンにおいてのスマートコントラクト

スマートコントラクトについてなんとなく分かりましたか?
自動販売機は現実世界のものですが、ネット上での仕組みに限って考えてみるとまた違った説明をすることができます。
特にブロックチェーンに関連するワードとしてスマートコントラクトを定義するなら、「あらかじめ設定されたルールに従って取引を自動実行する仕組み」となるでしょう。
つまり、ブロックチェーンにスマートコントラクトを導入すると、「条件を満たしたら契約を実行する」ことが自動的に行われるということです。
具体的には、ブロックチェーン上に契約が成立する条件をあらかじめ設定しておきます。
この仕組みを利用すれば、ブロックチェーンによる契約は人が処理する必要もなく、改ざんされることもありません。

仮想通貨とスマートコントラクト

仮想通貨にも、スマートコントラクトが導入されているものがあります。
有名なのはイーサリアムです。
スマートコントラクトによって取引の全てがプログラム化されているので、契約や決済など、多くの手順がスムーズに行われると期待されています。
イーサリアムを使って決済すれば、面倒な契約業務や決済処理、権利の登録などがスピーディーになります。
例えば、不動産の売買では、所有者などの権利を整理するのが大変で、登記簿の書き換えなども必要です。
イーサリアムを使えば、決済するだけで権利関係がすぐに分かり、登記簿への記録も同時に行われると考えられています。
他にも株や債券の取引、クレジットカードの決済、クラウドファンディングなどの業務が今よりも格段にスピードアップするでしょう。
そのうちイーサリアムさえ持っていれば、自動販売機のジュースから家までなんでも指1本で買える時代が来るかもしれませんね。

スマートコントラクトの可能性

ブロックチェーンはNFTや仮想通貨など、今は限られた世界でしか使われていません。
しかし、今後どの分野でも当たり前に使われるようになれば、私たちの生活はもっと過ごしやすくなるでしょう。
例えば、レンタカー業務でスマートコントラクトが活用される時代が来るかもしれません。
現在のレンタカー契約は、利用者がお店に行って車を選び、担当者からリース契約や保険について説明を受けます。
さらに契約書にサインしたり、運転免許証やカードを手渡したりして、ようやく車を借りることができますよね。
ここにスマートコントラクトが導入されれば、利用者が車の中でタッチパネルを操作してリース契約や保険契約、代金の支払いを完了させることができます。
何枚にも渡って住所や名前を記入する必要もなく、他人に個人情報やカード情報を見せる心配もいりません。
レンタカーに限らず、コンビニやアパレル店など、多くの契約や売買で便利になると期待されています。

スマートコントラクトのメリット

スマートコントラクトで契約が自動化されれば、様々なことが人の手を介さずに行われます。
さらに取引の履歴や、どのようなことが起こったのかという記録も全て残ります。
改めて契約書を作成する必要も、それを第三者から確認してもらう必要もありません。
商品・サービスを購入する人は、面倒な手続きや書類の記入をしなくて済みます。
売り手は納品書や請求書を送ったり、受け取り確認のサインをもらったりすることなくすぐに販売を完了することができますね。
今まで私たちが当たり前に行ってきた
「売ったこと(納品書・請求書など)」
「買ったこと(注文書控えなど)」
「受け取ったこと(受領書・受け取りサインなど)」
「支払ったこと(支払い明細・領収書など)」
を契約者双方が確認する必要がなくなるのです。
ペーパーレスになるのはもちろん、事務作業をする人員・時間の削減にもなります。
また、悪意のある者によって不当な取引になることもありません。
商品を送ったのに代金が支払われない、代金を支払ったのに商品が送られてこないということがないので、ネット上でも安心して契約することができます。

スマートコントラクトのデメリット

スマートコントラクトが普及すると、「あらゆる契約がスムーズに進む」と期待されていますが・・・。
実はもしかしたら普及しすぎるとかえって契約が滞るようになるのではと言う人もいます。
イーサリアムが多く使われるようになれば、その分データ量が多くなり、トランザクションも増加します。
トランザクションが増加するということは、処理にかかる時間も増加するということです。
つまりスマートコントラクトのメリットだった高速取引が実現できなくなりますね。
例えば、コンビニでアイスを買う時をイメージしてみましょう。
今までであれば、レジに持って行って現金を払い、すぐに店を出て食べることができます。
イーサリアムが普及した世の中では、レジに持って行く必要も現金を出す必要もなくなります。
しかし、決済が済むまでは店を出ることができません。
スマートコントラクト処理に時間がかかり、手に持ったアイスが溶けてしまうかもしれませんね。
さらに、トランザクションが多くなれば、手数料も高額になるのではないかとも言われています。
また、スマートコントラクトの安全性が確証されていないという意見もあります。
ブロックチェーンによって不正しづらい仕組みになっているといっても、利用するサービスのセキュリティが不十分であれば簡単に盗まれてしまいます。
コンビニの商品から不動産の購入まで、全ての取引を高度なセキュリティで守るというのも難しいかもしれませんね。

 

スマートコントラクトには、便利な面がたくさんあります。
しかし、現実世界に広く普及させるにはまだ課題が残っているようですね。

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