NFTコレクションを運営するには、まず自分の作品について知ってもらわなければなりません。
この作品はどんなものであるか、コレクションが持つ意味は何か、閲覧者に説明しましょう。
趣味としてNFTを作成し、「売れたらラッキー♪」くらいにしか思っていないクリエイターもいるかもしれませんが・・・。
NFTで食べていきたい、NFTクリエイターとして有名になりたいのであれば、しっかりとしたコンセプトを持つべきです。
今回は、NFTコレクションにはどんなコンセプトが必要なのか考えてみましょう。
NFTを売るために必要なことは?
NFTコレクションを運営するにあたって必要なことは、たくさんあります。
まずは、NFTとなるデジタルデータが必要ですよね。
アイコンにぴったりのカッコいいイラストを用意する、芸術的な写真を撮るなど、方法は自由ですが・・・。
わざわざNFTにして売るのだから、そのデジタルデータに唯一無二の価値がなければなりません。
NFTを作成することは、ただのイラストや写真に意味を持たせることになります。
そこで次に必要なのが、コレクションのコンセプトや世界観です。
NFTコレクションには、「コレクティブ」「アート」「音楽」などのジャンルがあります。
コレクションに合ったコンセプトを見つけ、運営の軸にしましょう。
自分のコレクションには何が必要?コンセプトから考える
トレーディングカードのように集める、SNSのアイコンにするなど、「コレクティブ」なNFTにはどんなコンセプトが合っているでしょうか。
作品をマスコットキャラクターとして楽しんでほしいなら、分かりやすいコンセプトが必要ですよね。
例えばコレクションに「おじさんあるある」というタイトルをつけて、「居酒屋のおしぼりで顔を拭くおじさん」「酔っぱらって頭にネクタイを巻くおじさん」などのキャラクターを作ったら面白そうですね(笑)
コレクションを見た人は、「次はどんなおじさんが出るかな♪」と気になりますし、集めたくなります。
こういうコレクションなら、キャラクターの世界観がイメージしやすく、難解すぎないコンセプトが必要です。
また、「同じコンセプトでどれだけ多くのキャラクターを出せるか」がカギとなるでしょう。
コンセプトを作り込みすぎない方が良い場合も
キャラクターありきのコレクションでは、分かりやすく受け入れられやすいコンセプトが効果的です。
しかし反対に、作り手側が「こういう作品です」と言わない方が良い場合もあります。
抽象画や現代アートのような作品は、コンセプトが細かく設定されていると興ざめしてしまうかも・・・。
アートは、見た人によって自由な感想を持つことも大切ですよね。
例えば、ファンタジーな世界観のあるアート作品の場合、
「ここに描かれた白いうさぎは、純粋な気持ちを表しています」
「崩れた城は、上に飛んでいる竜が壊したもので、破壊と創造をイメージしていて・・・」
と、前のめりになって作者が説明してきたらどうでしょうか。
先に正解を出されてしまったら、楽しめませんよね。
アート作品の良いところは、見た人によって違う印象を持つことです。
また、自分が置かれた立場や状況によっても、その時の感想が違うかもしれません。
「以前見た時は明るくて楽しい絵だなと思ったのに、今日見たら悲しさや寂しさを感じる・・・」ということもあります。
ある程度閲覧者にゆだねた方が、作品に興味を持ってもらえるでしょう。
アートNFTコレクションを説明する場合は、「どんなことをテーマに描いているか」くらいで十分だと思います。
コレクションとアイテムの詳細はどうする?
OpenSeaで出品する場合、コレクション全体の詳細と、NFTの個別詳細を設定する必要があります。
例えば先ほどのおじさんNFTであれば、コレクションのコンセプトは「日本によくいるおじさんの生態を表現したもの」になりますよね。
「#001 居酒屋のおしぼりで顔を拭くおじさん」の詳細には、「居酒屋で一日の疲れと汚れを拭き取るおじさん。若い子にギョッとされることもある」などの説明文をつければ、キャラクターのイメージが伝わります。
キャラクターNFTの場合は、まずコレクションのコンセプトで大まかな世界観を設定しましょう。
NFT一つひとつの個別詳細では、そのキャラクターだけの特徴を書けば良いですね。
キャラクターにレベルや属性があれば、専用のタブで設定することもできます。
コンセプトを変更したくなったら・・・
コレクションを運営しているうちに、「もっとこういうキャラクターにすれば良かったな」と考えるかもしれません。
例えば「おじさんあるあるNFT」を作っていたけど、ネタが尽きてきたということもあるでしょう。
「次はおばさんあるあるにしよう」と思っても、コレクションのコンセプトは「おじさん」になっていますよね。
この場合はどうしたら良いのでしょうか。
・コンセプトの変更
1つ目は、コレクションのコンセプトを変更することです。
OpenSeaは、コレクション詳細もNFT個別詳細も編集可能なので、コレクションの説明を変更してみましょう。
ただし、すでにホルダーがいる場合は、その人達を納得させる必要があります。
「急にコンセプトが変わった!裏切られた!」という人がいるかもしれませんよね。
文章を見直す、もっと良い表現に変えるというのはアリですが、コンセプトをガラッと変えてしまうのはホルダーを無視した行動になってしまいます。
どうしてもコレクションの方向性を変更したい場合は、ホルダーに対しての説明も必須でしょう。
・新規のコレクションを作成
2つ目は、別のコレクションを作成することです。
「おじさんあるあるNFT」とは別に、新規で「おばさんあるあるNFT」コレクションを作りましょう。
そうすればホルダーも「新しいコレクションができた♪」と楽しんでもらえるかもしれませんね。
ただし、新しいコレクションの方が上手くいったとしても、もともと運営していたコレクションをおざなりにしてはなりません。
すでに購入してくれている人が1人でもいるなら、その人のためにコレクションを続けるべきでしょう。
コレクションのコンセプトは、いわばホルダーとの約束でもあるのです。
どんなコンセプトがある?有名コレクションの場合
現在売れているNFTコレクションには、どんなコンセプトがあるのでしょうか。
・CryptoNinja
「CryptoNinja」のコンセプトは、「誰もが参加でき、育てていけるキャラクター」とのこと。
忍者をモチーフにしたキャラクターには性格、武器、忍術などがあります。
しかしどんな言葉で話すのか、どんな行動をするのかは見る人の想像力に任せられているそうです。
世界観を壊すものでなければ、二次創作やグッズ化も許可し、NFTを購入した人たちで育てていけるコレクションになっています。
・新星ギャルバース
「新星ギャルバース」のコンセプトは、生命の儚い美しさをテーマに、宇宙で活躍する美少女戦士の物語です。
平成初期に生まれた人には懐かしい、1980年代の日本のアニメをモチーフにしています。
NFTコミュニティの目標はアニメ化であり、ホルダーはキャラクターデザインやストーリー作り、アニメ開発に携わることが可能です。
ただNFTを買ってもらうというのではなく、その先の未来まで応援してもらいたいというコレクションになっています。
CryptoNinjaや新星ギャルバースのように、NFTの枠を飛び超えた壮大なコンセプトや展望も良いですが・・・。
「それってなんだかおもしろそう!」というシンプルなコレクションが一番手を出しやすいのかもしれませんね。
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