イーサリアムのガス代は、最近ずっと高騰しているような気がします。
安いタイミングでNFTを購入しようと思っても、なかなかガス代が下がってくれないのでいつも割高になってしまうみたいですね。
手持ちのETHが足りなくて、NFT購入の一歩前で足止めを食う人もいます。
もっとガス代をかけずに、NFT取引できれば良いのに・・・。
今回は、ガス代が安いPolygonが使えるNFTプラットフォームについて調べてみました。
OpenSeaでもPolygon出品はできるけど・・・
世界一のシェアを誇るNFTマーケット「OpenSea」。
このプラットフォームでは、イーサリアムかPolygonのブロックチェーンでNFT発行ができます。
イーサリアムチェーンで作られたNFTは、ETHで取引されます。
Polygonチェーンで作られたNFTは、Polygon系イーサリアムである「PolygonETH」が取引通貨です。
かつてはPolygonで出品する場合、ガス代はタダでした。
そのため、コストをかけずにNFT販売をするならPolygon作品だと言われていたんです。
しかし今は、Polygonの初回出品やトランスファーでも多少のガス代がかかることになりました。
しかもこのガス代はPolygonETHではなく、Polygonが発行する暗号資産「MATIC」で支払う必要があります。
OpenSeaのPolygon出品についてのルールが変わった当時、MATICを持っていなかった人は「どうやって入手すれば良いの!?」と困惑してしまったでしょう。
MATICが浸透した今でも、「ガス代がかかるならPolygonでもETHでも同じじゃない」と考える人がいるようです。
もはやPolygon作品で取引するメリットはなくなったのかもしれません。
でもガス代の金額で見ると・・・
確かに、Polygonはガス代を節約できることが最大のメリットでした。
全ての取引でガス代が無料ではありませんでしたが、イーサリアム作品よりもPolygon作品の方がガス代が発生する場面が少なかったのです。
だから「Polygonでもガス代を徴収します」と言われれば、それならイーサリアムでもいいやと思うかもしれません。
でも、イーサリアムのガス代と比べると、Polygonのガス代はかなり安くなっています。
MATICを一から入手する手間はネックになりますが、ガス代の金額的に言えばやはりPolygonがお得でしょう。
双方メリット・デメリットはあれど、ガス代だけで見るとPolygonに軍配が上がると思います。
Polygon専用のNFTプラットフォームもある
日本のゲーム・web3.0系企業「Cryptogames株式会社」は、Polygonチェーンを使ったNFTプラットフォームを立ち上げました。
2021年3月からスタートした「NFT Studio」は、暗号資産を使ったNFT売買、二次流通で発生するロイヤリティ制度など、ほぼOpenSeaと同じようなシステムを採用しています。
NFT取引でコストになるガス代については、プラットフォーム側が負担してくれるそうです。
クリエイター側は無料でNFT発行ができるため、参入しやすいプラットフォームの一つになるでしょう。
取引通貨としてはPolygonのほか、クレジットカードで日本円決済もできるらしい。
「カード決済が可能なんてありがたい♪」と思う人も多いかもしれませんね。
「クレジットカード決済可能」ってメリットなの?
NFT Studioのメリットとして「クレジットカードで日本円決済にも対応」というポイントを挙げているブログがかなりありました。
でも、これから暗号資産決済を一般的にしていこうとする世界から見れば、「まだ日本ではカード決済を勧めてるの?」と言われてしまいそう・・・(^_^;)
暗号資産の場合はPolygonで支払うって出てくるけど、PolygonETHなのかMATICなのか、はっきり分かりませんでした。
(実際にプラットフォームを使えばすぐに分かると思いますが・・・)
結局日本人ユーザーは、ほとんどの人がクレジットカード払いでNFT Studioを使っているのでしょうか。
これではますます世界から遅れを取ってしまうような気がしてなりません。
いっそのこと「暗号資産しか使えないからね!」と言われた方が、暗号資産についてしっかり調べるし、個人の成長につながるのでは?
そもそもNFTはブロックチェーンを使った技術であるからこそ意味があるのに、支払いにいつまでもクレジットカードを使っているようじゃ、本当のメリットは得られないのではないかと思います。
ガス代だけじゃ本当にお得か分からない
NFT Studioのように、ガス代が安いPolygonネットワークを使ったプラットフォームはまだまだたくさんあります。
バイナンスのネットワークを使った場合も、イーサリアムに比べて安価なガス代になるでしょう。
しかし、プラットフォームを使う上で着目すべきはガス代だけではないと思います。
ガス代はプラットフォームが負担してくれたり、クリエイター側が支払うとしてもほんの少しだったりするかもしれません。
しかし、販売手数料などの中間マージンが発生する可能性があります。
NFT Studioの場合、トランザクションを通すためのガス代は無料でも、「運営手数料」として売り上げの20%を徴収されてしまいます。
これがOpenSeaであれば、2.5%です。
もともとPolygonネットワークのガス代なんて、数円~高くても数百円程度。
それを肩代わりしてもらう代わりに、売り上げの20%も持っていかれたんじゃあね・・・(^_^;)
どっちを使うのがお得か、全ての手数料を書き出さないと分かったものではありません。
NFTプラットフォームのメリット・デメリットは、ガス代だけで決めつけないように気を付けましょう。
プライベートチェーンVSパブリックチェーン
NFTプラットフォームには、限られた人しか参加できない「プライベートチェーン」を使ったものもあります。
具体的には、使用する前に承認を受ける必要があります。
(NFTプラットフォームに限って言えば、基本的にはユーザー登録してあれば使えるので、あまり気にしなくてOKです。)
これはイーサリアムのガス代高騰、トランザクションの詰まり問題の解決策として考えられる方法です。
トランザクション(車)が混みあってガス代(通行料)も高くなっているネットワーク(高速道路)より、地元住民だけしか通れない農道を通れば通行料も安くて済むよ!というイメージですね。
しかしプライベートチェーンにはデメリットもあります。
それは通る車(参加者)が少ないということ。
まず、プライベートチェーンに対し、誰でも参加できるネットワークを「パブリックチェーン」といいます。
例えば、イーサリアムネットワーク。
プライベートチェーンよりも広く開放されたネットワークを持っているので、世界的に見てもパブリックチェーンの方がユーザー数が多くなります。
つまり、プライベートチェーンを使ったプラットフォームよりも、イーサリアム系のOpenSeaの方が多くの人に見つけてもらえるチャンスがあるでしょう。
でも、それを使うには高いガス代が必要なんですよね~
いやあ、悩ましい問題だ(^_^;)
サブチェーンという手もある
じゃあOpenSeaで選べるPolygonネットワークって何だ?と言うと、実はパブリックでもプライベートでもありません。
これはイーサリアムの「サブチェーン」、つまりイーサリアムのシステムを準処しつつ別のネットワークになっているのです。
高速道路の脇道として存在する、国道みたいな感じかな?
パブリックチェーンよりも車は少ないけど、全く別の道でもないっていうイメージを持ってもらえば良いでしょう。
Polygonネットワークであればイーサリアムのガス代よりも安く、プライベートチェーンよりも多くの人に取引されるので、まさに良いところ取りだと思います。
今回はPolygonネットワークの有効性についてちょっと考えてみました。
個人的な意見としては、NFT StudioでPolygonを使うくらいならOpenSeaのPolygonでいいや・・・と思いますね(^_^;)
せっかくの売上金を、20%も減らされたら悲しいし・・・。
まだまだOpenSeaの最強伝説は長引きそうです。
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