今はほとんどの暗号資産が低迷期になっているみたい。
季節が変わっても、暗号資産の冬の時代はまだ続いているようです。
NFTの方はどうなのでしょうか。
日本でも活発に取引されるようになってきましたが、大きく稼げている人はいるのかな・・・?
今回は、今のNFT業界がどんな風になっているのか調べてみましょう。
2022年に大流行!の一歩手前で・・・
2021年から2022年にかけて、NFT市場は大きく成長しました。
2021年当初からNFTクリエイター活動をスタートした人は、2022年に入った頃にはある程度売れ始め、SNSでの認知度も上がっています。
イケハヤ氏のような有名ファウンダーの手を借りて成長したコレクションは、仮想世界の垣根を超えたプロジェクトも。
例えばふるさと納税の返礼品としてNFTを製作したり、フィジカルな特典がついたNFTを販売したりしています。
今までNFTのことなんて何も知らなかった人も、メディアやSNSで「NFT」という単語を目にするようになったのではないでしょうか。
2021年には誰も知らなかったプロジェクトが、2022年になると「知っている人は知っている」くらいにまでは成長できたと思います。
しかし、この勢いは少しずつ衰えていきました。
2022年後半にはNFTブームが失速し、ほとんどのコレクションで売れ行きが低迷しているそうです。
クリエイター同士のコミュニティでも、「そういえばあの人最近見ないよね」とささやかれるように・・・。
一時は毎日のように自分のコレクションを宣伝していたクリエイターも、いつの間にかSNSから姿を消してしまいました。
「こんなことやっていても全然儲からない」
「素人が頑張ってもイケハヤには勝てない」
と、諦めムードが漂っています。
どうして冬の時代に入っちゃったの?
暗号資産同様、NFTも冬の時代に入ったとみて間違いないでしょう。
「全然売れないからやめた」
「買っても価値が上がらないからやめた」
という人も多いと思いますが、原因はそれだけではありません。
もしかしたら、一番の原因はガス代の高さかも。
NFTをMintしようと思っても、ガス代が高すぎて資金が足りなくなる場合があります。
低価格のNFTを売ったら、ガス代の方が高くなってしまうというねじれ現象も起こっているとか。
弱小プロジェクトでは、ガス代が高騰しているだけで全く売れない状況が続いてしまうでしょう。
「ガス代が多少高くても、どうしても手に入れたい!」というコレクションでなければ、なかなか買ってもらえません。
売買で稼ぎたい人も、取引の度に高額なガス代がかかってしまうようではNFTを動かせなくなります。
NFTの流動性がなくなったことで、冬の時代、いや「凍結の時代」になってしまったのではないでしょうか。
大物プロジェクトの失敗も要因に
イケハヤ系のプロジェクトで、多くの人が爆益を期待して人気になったコレクションがあります。
コミュニティに属していればタダ同然でもらえるとか、このNFTを持っていれば特別にMintできるとか、いわば色々なエサを撒いて顧客を集めたようです。
もちろんその特別なNFTを後生大切に持ち続けますという人もいますが、値上がりしたタイミングで売って現金に換えたい人がいてもおかしくはありません。
しかし、イケハヤ氏などファウンダー側はそれを良しとしなかったみたい。
「このNFTを売った人には、今後ホワイトリストあげない」
「誰が売ったかすぐ分かるようにする」
と、ちょっと怖いことを言い出しました。
私は買ったものをどうしようと勝手だと思っていたのですが、売った側が「転売しないで」と言ってきたのです。
そもそも転売は自由であり、それによってクリエイターにもロイヤリティが入ります。
高額で転売されるほど、NFTの評価額も上がっていくので悪いことではないはずですが・・・。
大物ファウンダーがそのように口出ししてきたことで、ホルダーの意見は真っ二つになります。
「今後のためにガチホしておこう」
「買ったものをどうしようと私の勝手でしょ!」
と、それぞれの意見を持つ人が対立するようになってしまいました。
この風潮も、NFTの成長に暗い影を落としているように感じます。
「買ったら死ぬまで保有しろと言われるかも」
「高額で手に入れても、転売できないんじゃ意味がない」
と、NFTの購入に二の足を踏む人が増えています。
2023年からは実用化が期待される
2022年後半には「もう終わった」と言われ始めてしまったNFT界。
でもまだ希望はあると思います。
一部では、今後のNFTは実用化を目指すべきだという意見も。
これまでのNFTはアート作品として楽しむか、投機商品として売買するものでした。
これからのNFTは、現実世界の社会や経済での利用が期待されています。
例えば、音楽チケットとして利用されるNFTや「Soulboundトークン」というものに可能性があると言われているそうです。
これについても今回は深堀りしていきたいと思います。
音楽チケットNFTとは
今後増えていくのではないかと考えられているのが、音楽チケットNFTです。
これは、ライブチケットや限定アルバムの購入権の代わりとして、NFTを発行しようという取り組みのこと。
今は紙のチケットか、スマホ上に表示されるQRコードなどで管理していますよね。
これをNFT化することによって、改ざんや盗難を防げるでしょう。
運営側としてはイベント参加者の確認が簡単になり、NFT保有者だけを限定イベントに招待できます。
NFT化すること自体、マーケティングの一環として効果があるかも!
購入者側も、ライブ当日までにチケットを紛失する心配がなく、購入特典などを受け取れるチャンスがあります。
近い将来、アーティストのライブチケットは全てNFTになったり、限定アルバムをNFTとして保有するようになったりするかもしれません。
Soulboundトークンとは
証明書や身分・資格などと紐づけられているNFTを「Soulbound(ソウルバウンド)トークン」といいます。
略称では「SBT」と呼ばれ、SNSでも時々つぶやかれている単語です。
現実世界で発行されている各種証明書をSBTにすると、身分証明や個人情報の管理が容易になるのではと期待されています。
例えば○○大学を卒業し、気象予報士の資格を持っていて、気象庁に勤めているAさんがいたとしましょう。
彼に大学の卒業証明NFT、気象予報士資格NFT、気象庁職員NFTを持たせれば、個人の情報がブロックチェーンによって管理できます。
身分証明をする時に、卒業証書と資格保有者証と職員証を持ってこなくても良いのです。
ただSBTが入っているウォレットを見せれば、その人がどんな経歴を持っているか分かるようになります。
もちろんその内容は改ざんができないので、よりセキュリティ面で便利になるのではないでしょうか。
NFTは実用とアートで二分しそう
これからのNFT界は、使い道によって違う未来を辿るのではないかと思います。
これまでは「NFTを発行したよ!さあどう使う?」というところからスタートしていたかもしれません。
お試し感覚でNFTに挑戦している人も多かったのではないでしょうか。
しかしアート作品のNFTは、「それを買ったらどう使うの?」という疑問を持つ人が必ずいました。
私もそう言われると、「メタバースの自分の家に飾るとか・・・ゴニョゴニョ」としか返せませんが(^_^;)
でも実用化について考えるようになって、「NFTってホントはもっと良い使い方があるのでは?」と気付いた人もいるでしょう。
音楽チケットNFTやSBTは、そこからアイディアが生まれたのだと思います。
といっても純粋なアートとしての役割も、NFTにとっては重要ですよね。
これからはアート作品と証明書の2つが台頭していくのではないでしょうか。
未来ではみんな出身校、取得資格、運転免許などのプロフィールをSBTで保有するようになるのかな?
マイナンバーカードとか言っている場合ではありませんね(^_^;)
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