2024年はすでに次の時代へ!web4.0とは?

次の時代 メタバース

2018年ごろに始まったとされるweb3.0の考え方は、ブロックチェーン技術の拡大とともに世界中に広まっていきました。
個人情報を大企業が掌握していた時代から、ユーザー一人ひとりが自分のプライバシーを守るための行動をするようになったのです。
ブロックチェーン技術の活用は、さらに利便性の高いサービスや効率的な資産形成の方法を生み出しました。
しかし、2023年頃になると、暗号資産・NFTといったweb3.0時代に生まれたものがすでにオワコンだと言われるように・・・。
そして「web4.0」がすぐそこまで迫っているというのです。
今回は次なる時代のキーワード、web4.0について学んでいきましょう。

web4.0って?

web3.0もまだ聞きなじみがないのに、もう次に行っちゃうの!?と困惑する人も多いでしょう。
しかし、欧州では2023年7月時点からすでに「web4.0戦略」が打ち出されていたといいます。
欧州委員会の定義によれば、web4.0は「デジタルとリアルが統合され、相互に対話が可能となって没入感のある体験がもたらされるようになった世界」だそうです。
簡単に言うと、仮想世界と現実世界がより近付いて、両者の相乗効果を活用する時代という感じかな。
それぞれの世界にいる者同士でコミュニケーションが取れるようになり、より没入感のあるメタバースが構築されます。
web3.0ではようやく仮想現実というものができて、分散型のデータ管理やコミュニティのあり方が完成しました。
web4.0はさらにここから進化して、仮想世界と現実世界がより密接に関わり合うようになります。
現実世界の一部のビジネスが仮想世界で行われたり、仮想×現実の新たなビジネスが生まれたりすることが期待されているでしょう。

web4.0に欠かせない技術とは

web3.0時代は、多くの発明がブロックチェーン技術によって生まれました。
暗号資産やNFT、DAOの仕組みもブロックチェーン技術が基になっています。
web4.0ではブロックチェーン技術のほかに、AIやIoT、デジタルツインなどの新技術が必須になるといわれています。

AI(人工知能)

専門家によってさまざまな見解がありますが、一般的には「人間の知能をコンピュータによって人工的に再現したもの」と定義されています。
AIが誕生する以前から、人間はプログラミングによってコンピュータに仕事をさせることが可能でした。
AIとプログラミングは、何が違うのでしょうか。
それは、自立性と適応性にあります。
AIは人間が指示を出さなくても、作業を遂行しようとします。
そのための行動を自ら選択でき、これがAIの自立性という能力です。
また、あらかじめ人間の手によって学習させた内容をもとに、AI自体が能力をアップさせてさまざまな作業に対応することもできます。
これがAIの適応性です。
例えばAIが搭載されている掃除ロボットは、人間が不在でもゴミがあれば取り除く必要があると判断し、検知した物体をゴミかどうか調べるための能力を自ら進化させていきます。
最近の研究では、AIに人間のような自意識や知能、自ら判断する能力を与えることもできるようになりました。
web4.0時代のメタバースは、あらかじめ決められた動きをするのではなく、状況によって変化する空間になっているかもしれません。

IoT(モノのインターネット)

これまでインターネットに接続されていなかったモノをサーバーやクラウドサービスに接続する仕組みのことをいいます。
住宅や車、家電など、ネットにつないでサービスを拡大したり、アプリから遠隔操作が可能になったりするものが登場しました。
家電はもともとデジタルのモノだったけど、スイッチを入れたりタイマーをセットしたり、その家電単体のシステム内で行われていましたよね。
これをインターネットに接続することで、さらに便利になったというのがIoTです。
例えば、音楽を流すスピーカーは、もうデバイスとコードでつなぐ必要はありません。
BluetoothやWi-Fiを使用して、インターネットから引っ張ってきた音楽をそのままスピーカーで流すことができるのです。
外出先からお風呂を沸かしたり、スマホで部屋の照明をつけたりできるのも、IoT技術が使われています。

デジタルツイン

現実世界で生まれた膨大な情報をIoTによって収集し、AIデータ分析・処理によって仮想空間に再現させる技術のことです。
例えば、ある商品をIoT化して、ユーザーの年齢層や使用地域などの情報を集めます。
現実世界から収集されたデータはAIによって分析・処理された後、現実世界と同じ条件のサイバー空間が構築されます。
そのサイバー空間で商品のシミュレーションが行われ、その結果が現実世界にフィードバックされるという仕組みです。
簡単に言うと、現実世界と全く同じ条件の仮想空間を作り、その仮想世界の人たちに商品を使用させてどんな感じになるか実験してみるといった感じです。
実際にユーザーの人物像をサイバー空間上に作り出すかどうかは、それぞれの企業や研究機関によって異なると思いますが・・・。
例えば、大規模なインフラの場合、現実世界に設備を建設するのは膨大なコストがかかります。
造り始めてしまったら最後まで、「やっぱりや~めた」というわけにはいかず、失敗すれば大損害です。
デジタルツインを使って検証を重ねれば、低コストで品質や不具合の事前チェックが可能になります。
建設業や製造業、その他あらゆる業種に活用される技術になっていくでしょう。
web4.0においては、より効果的なメタバース空間の創造や現実世界と仮想世界のマッチングに効果を発揮すると考えられます。

web4.0で医療・教育・交通はどう変わる?

欧州委員会は、web4.0時代の到来があらゆる産業に影響を及ぼすと予想しています。
例えば、ヘルスケアでは、災害などの緊急事態や難易度の高い手術のシミュレーション、医学生の授業にもデジタルツインが応用されるでしょう。
医師による診断の精度を高め、より専門的な技術の習得にも役立ちます。
教育分野では、より体験的なトレーニングが実施でき、学生に対し理解を深めるためのあらゆる授業が提供されるようになります。
アートやデザインの学習も、テキストに書かれた文章や写真に限らず、メタバース空間に作られた美術館で立体的な作品の鑑賞が可能です。
また、環境保全が叫ばれている今、リアルタイムに反映されるデジタルツイン空間で交通の流れを最適化したり、排気ガスの予測をしたりすることが渋滞緩和や温暖化の抑制に貢献するでしょう。
web4.0はネット世界を面白くするだけでなく、人間社会のさまざまな営みを快適に、安全に、便利にする効果があるのです。

どんなプロジェクトが進んでいる?

web4.0時代は、すでに始まっています。
欧州では複数のweb4.0プロジェクトが進行しており、国や都市を超えた連携し合うような取り組みも多いです。
例えば、こんなプロジェクトに注目してみましょう。

【Citi Verse】

都市横断メタバースとも呼ばれているプロジェクトです。
市民をはじめ、あらゆるユーザーがデジタルアバターとして参加できます。
暗号資産やNFT、行政や経済、社会、文化に関係するサービス、ブロックチェーンゲームやオンラインフォーラムなど、仮想世界の利用が可能です。
仮想都市で得られたデータは、リアルな都市の発展にも活用されます。
各種企業は仮想都市にサービスやエンタメを提供することで、リアル世界での実践のためのデータ収集となるでしょう。
自治体もメタバースを通じてインフラ管理ができ、交通規制や都市計画が容易になります。

ほかにも、さまざまなweb4.0プロジェクトがスタートしているといいます。
日本での事例は多くありませんが、探してみたら見つかるかもしれません。
私もまた調べてみますね!

web4.0をいち早く理解し、この時代でどうやって活躍していくか考えておけばきっと役立つはず!
「web3.0に乗り遅れたかも・・・」という人は、いっそ飛び級して次の時代に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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