これからのNFTには何が必要?クリエイターを目指す人が考えておきべきこと

NFT

2024年には、NFTブームがまたやってくる予感がしています。
クリエイターにとっては、どのマーケットに出品するかが最も重要です。
認知度が高いマーケットを使えば売れるチャンスが増えますが、競合が多すぎると埋もれてしまう可能性があります。
いっぽう規模の小さいマーケットではライバルは少ないですが、見に来てくれる人がいなければ買ってもらうことはできません。
そもそも、これからの時代でまたNFTは売れるようになるのか。
今回は、NFTクリエイターとしてデビューする前に考えておきたいこととをお話ししましょう。

NFTマーケットって?

NFTを取引する場所を、「NFTマーケット」といいます。
デジタル資産にブロックチェーン番号を付与してNFTとして発行することを「Mint(ミント)」といい、さらにこのNFTを販売することを「List(リスト)」といいます。
NFTを発行する機能を持つサービスを「NFTプラットフォーム」といいますが、これにNFTの売買機能が加わったものが「NFTマーケット」です。
そのほか、既存のコレクションに追加される新たなNFTを自分で発行するミントサイトなどがあります。
メタマスクなどのウォレットをミントサイトに接続し、そこでNFTの発行を行うという購入方法です。
まだこの世に存在していないNFTを自分で発行し、人気コレクションの最初のオーナーになれるという面白い企画ですね。
このようなNFT販売方法を選択するには、ある程度ブロックチェーンのやスマートコントラクトなどの専門知識が必要になります。
NFTクリエイターとして新規参入する人は、まずは基本的なNFT発行・販売機能を有するNFTマーケットを利用しましょう。

まずはOpenSeaでNFTに慣れよう!

たくさんのNFTマーケットがそれぞれのカラーで展開しており、「ここに出品すれば必ず売れる!」という正解が出せない状態になっています。
一番取引数が多いのはOpenSea(オープンシー)というNFTマーケットで、現在最も有名な取引市場です。
超高額NFTが取引されていますが、「今日からNFT始めました!」という人も少なくありません。
ジャンルによっては厳しい競争となりますが、世界的にユーザー数が多いため、海外の人にも見つけてもらえるチャンスがあります。
初心者には難しい設定もありますが、ネットで検索すればNFT発行から販売、NFTのエアドロまで使用方法が簡単に見つかるでしょう。
ただし仕様が変更されることもあり、バグが発生したり取引が遅延したりするタイミングも多いです。
また、イーサリアムチェーンを使用するためガス代が高くなりやすいというデメリットもあります。
とりあえずOpenSeaで販売してみて、全く売れないとか、使いにくいということであれば別のマーケットに変えてみてはいかがでしょうか。
OpenSeaよりも簡単で日本円OK!という国内マーケットもありますが、そこを使いこなせたからといってNFTに精通したとは言えないと思います。
初めは少し難しいかもしれないけど、NFTマーケットの基本形であるOpenSeaで修行することをおすすめします。

2024年、NFTで勝つには?

OpenSeaのユーザーは購入希望者だけでなくクリエイターも多いため、ライバルに勝つには綿密な作戦を立てなければなりません。
似たような作品では古参のクリエイターの方が有利で、新規参入者は作品のクオリティ向上とともに知名度を上げる努力が必要です。
実際、2021~2022年に多くの作品を売り上げたクリエイターは積極的にSNSを運用しており、なかには作品の完成度は低いがコミュニティの強さでのし上がったコレクションもあります。
私が見る限り、当時はNFTとしての価値よりクリエイターの知名度とかSNSでの話題性の方が重要で、エアドロや購入特典ありきのコレクションも人気になっていました。
はっきり言って、ちょっと異常な時代だったかも…
誰でも描けるような単純なイラストを無理やり”デジタル資産”に仕立て上げ、
「今買わないとすぐ売り切れるよ!」
「いつか必ず高値になるよ!」
とNFT投資家やコレクターを煽って買わせるようなコレクションもたくさん見てきました。
そして2023年の氷河期に入り、ひっそり廃業したコレクションも…
全然売れなくて諦めるのは仕方ないけど、結構な額で売りさばいておいて勝手に辞められたら困りますよね(^_^;)
2024年、クリエイターとして挑戦(再挑戦)するなら、売ったNFTに対して責任を取る覚悟を持ってほしいものです。
NFTの知識だけでなく、マーケティングについてもしっかり勉強しましょう。

2024年はNFTが本来の姿を取り戻す

これまでのNFTは、実物販売の代わりにデジタルデータとして売ることができるという意味で使われていたと思います。
NFTじゃなくてもデジタル作品を販売できますが、本物とコピーを区別するにはブロックチェーン技術が必要です。
世界でたった一つのものであるという証明が付いたNFTはクリエイターの著作権を守り、販売で得られた利益で活動資金の調達もできます。
しかし、クリエイターが増えすぎたことで本来のNFTの意義から離れてしまったのも事実です。
そもそも本物であるという証明が必要なのか疑われるような独自性に乏しいイラストや、どこかで見たようなデザインの作品も多く生まれてしまいました。
価値ある作品を保護するためのブロックチェーン技術が、駄作を価値あるモノに見せかけるための技術になってしまったのです。
有名キャラクターに酷似したイラストをNFTにするケースも見られ、公式だと勘違いして著作権を侵害するような作品を買ってしまった人もいます。
2024年にNFTの再ブームが到来した場合、また同じようなことを繰り返さないためにも本物と贋作の厳しい区別が必要です。
これまでOpenSeaでは出品されるNFTに審査がありませんでしたが、今後の仕様変更により審査体制が新設されたり、認定クリエイターしか出品できなくなったりする可能性があります。
これからは本当に価値のあるデジタル資産だけを後世に残し、NFTであることの意味を見直さなければなりません。
クリエイターデビューを控えているみなさんは、この世に自分の作品を永久不滅の形として生み出す必要があるのか、その作品が未来永劫存在する価値があるのか、改めて考えてみてください。

これからのNFTの在り方とは

2021~2022年はNFTを売ることで収入になると話題になり、無名のクリエイターから数千万を稼ぐ有名アーティストに成長した人もいます。
しかし、これからのNFTでは売ってお金を稼ぐのは難しくなるかもしれません。
本来、アートの価値は鑑賞する人、購入する人が決めるものです。
このくらいの価格なら売れるだろうと、簡単に自分の作品を安く見積もって良いのでしょうか。
いや、そもそもNFTをどんどん発行して、どんどん売って、それってNFTじゃないとできないことなのかな?
ポストカードに印刷してフリーマーケットで売ったって良いし、今はECサイトでネット販売も簡単です。
NFTじゃないとできないことって、意外とそんなにないのかもしれません。
むしろ、これからは売って稼ぐのではなく、自分の大切な作品を永遠に保存するためにNFTを利用するべきではないでしょうか。
アート作品に限らず、家族や友人との思い出の写真や、初デートで撮った写真、子どもが描いてくれたイラストなどでも良いですよね。
一瞬を切り取ったような思い出の1ページは、AIに頼めばいくらでも描けるデジタルイラストなんかより価値があると思います。

 

NFTに再びブームが来たとしても、これまでと同じ方法で大きな売り上げを期待することはできないでしょう。
気軽にイラストを出品していた人も、NFT化以外の使い道がないか考えてみてください。
本当にアートとしての価値があるもの、未来に残したいものをNFTにする世界になってほしいな(*´ω`)

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