7月21日、ジョー・バイデン現アメリカ大統領が大統領選辞退を表明しました。
言動に不安な点があったり、トランプ元大統領の支持率がアップしたりと、バイデン氏の風向きが悪くなっていたことは確かですが…
突然の撤退表明に驚いた人も多かったのでは?
さらにバイデン氏は、自身の後任としてカマラ・ハリス副大統領を支持すると表明します。
ハリス氏が暗号資産についてどんな姿勢を取るか、トランプ氏が大統領となった場合と比べてどんな未来が予想されるのか、注目が集まっています。
今回は、カマラ・ハリス副大統領と暗号資産業界との関係について調べていきましょう。
カマラ・ハリス副大統領ってどんな人?
バイデン氏から後継に指名されたカマラ・ハリス副大統領は、カリフォルニア州出身の59歳の女性です。
ジャマイカとインドにルーツがあり、移民2世として生まれました。
黒人として、女性としてアメリカ史上初の副大統領となり、時代を切り拓いた人物のひとりです。
バイデン政権では多様性を重視しており、ハリス副大統領はその象徴的な存在だったといえるでしょう。
若年層、黒人層の支持を得る役割も期待されていましたが、任された移民対策では目立った実績がないという厳しい評価も…
彼女を支持する人は全体の38.1%、支持しない人は52.3%となっており、バイデン氏の代わりになるのかという意見もあります。
ちなみにトランプ氏は、「バイデンよりも簡単に倒せる」などと揶揄しているようです(^_^;)
ハリス氏は暗号資産に興味なし?
ハリス氏は、これまで暗号資産やNFT、ブロックチェーンについて特に意見を持ったことがないといわれています。
バイデン大統領が暗号資産に慎重な姿勢を見せていること、トランプ氏が大いに暗号資産を利用していることと比べると、「どう考えているか分からない」というのが一般的な見解です。
ただ、トランプ氏と張り合う以上、暗号資産についてどんな姿勢を取るか明らかにしないわけにはいかないでしょう。
ハリス氏がバイデン氏の後釜として正式に指名されれば、基本的にはバイデン氏の政治的立場を引き継ぐ可能性が高いです。
彼女の支援者、寄付者はともにバイデン氏陣営から得たものであり、全く違う路線で行くことは難しいと思います。
また、ハリス氏は夫とともに投資に積極的なタイプだといわれていますが、2023年に発表された財務開示によるとデジタル資産は全く保有していないようです。
これらの分析から、バイデン氏と同じく、ハリス氏も暗号資産については慎重派の姿勢を取るのではないかと考えられています。
むしろ拒絶している?AIに対しても積極的ではない
ハリス氏はカリフォルニア州の出身ということで、IT関連の企業が集中するシリコンバレーとも関係が深いと想像できます。
地元の支持者は、テクノロジー分野における貢献をハリス氏に期待しているでしょう。
しかし、ハリス氏はデジタル資産を一切保有せず、AI技術にも慎重な姿勢を貫いています。
暗号資産に触れる環境が整っているのに見向きもしないのは、むしろ「暗号資産なんて嫌い!」というタイプである可能性もあるでしょう。
それが本当なら、いっそ反暗号資産派として動いた方が同志からの支持を集められます。
本当のところは誰にも分かりませんが、彼女が暗号資産についての考え方や立場を表明することで戦況が一気に変わるかもしれません。
ハリス氏がモチーフのミームコインが急騰していた
冗談で作られるミームコインのなかでも、特にくだらない(Sillyな)ミームコインというジャンルがあります。
その一つとして挙げられているのが「カマラ・ホリス(KAMA)」で、なんとハリス氏がモチーフになっているとか。
これは彼女の名前をもじったもので、ほとんど意味のないジョークコインとして知られていました。
しかし7月21日にバイデン氏が撤退を表明、ハリス氏が大統領候補に浮上するとKAMAの価格は2倍以上に高騰!
史上最高の0.02ドル(約3円)を記録しました。
ちなみに、バイデン氏をモチーフにした「ボーデン(BODEN)」も作られていたみたい!
こちらは大統領選撤退発表後50%近く下落しています。
KAMAはBODENの約4倍まで規模を成長させ、大いに盛り上がっているようです。
本人は暗号資産に興味がないのに、勝手にミームコインの顔にされてしまうとは…(^_^;)
いっそ、トランプ氏のように自分でオリジナルトークン発行した方が面白かったのにね(笑)
バイデン氏の撤退はドルにどう影響する?
暗号資産の相場を読むにあたって、米ドルの動きを見極めることも重要なポイントになります。
もちろん大統領選挙の模様も米ドルに深い関係があり、間接的に暗号資産の相場を揺るがす要素だといえるでしょう。
バイデン氏が撤退したことによって、米ドルにはどんな影響があるのか。
結論から言うと、現時点では判断するのが難しいようです。
撤退を表明した7月21日にはドルを売る動きが多少見られましたが、はっきり相場にダメージがあったとは言えません。
ハリス氏が民主党候補に指名される可能性が高まったからといって、バイデン氏の時と大きく政策や戦況が変わるとは考えにくいそうです。
ハリス氏はバイデン氏が作った道の上を歩くだけ、という見解がほとんどで、支持率が急上昇する可能性もそれほど大きくないとか。
また、史上初の黒人女性候補というイメージが有利になるのか、それとも不利になるのか、今のところ専門家でもジャッジが難しいようですね。
いっぽう、トランプ氏の勝率がアップしたかどうかも定かではありません。
大統領選挙期間中に候補者チェンジしたことは民主党にとってダメージですが、だからといってトランプ陣営が勝利を確信するには不十分でしょう。
結局のところ、誰が候補になるかというより具体的な政策や議会勢力の構図をはっきりさせる方が重要ですね。
米ドルの相場は、ハリス氏やトランプ氏から具体的な政策が発表されるまで、そしてそれに対する世論調査が出るまでは膠着状態になると考えられます。
ハリス氏が民主党候補になるとは限らない
今分かっているのは、バイデン氏が辞退してハリス氏に引き継いでもらいたいと”考えている”ということだけです。
トランプVSハリスのタイトルマッチが決まったのではなく、バイデン氏が「ハリスさんだったら良いな~」って言っているだけ。
今後、別の候補者が名乗りを上げる可能性は大いにあります。
ハリス副大統領じゃ弱いから、はっきり「暗号資産はNO!」と言える人を民主党候補にしようという流れになるかもしれません。
その他の政策では真逆の姿勢だけど、暗号資産についてはトランプ氏と同意見であるという候補者が出てくる可能性も0ではありません。
そもそも米大統領選において暗号資産が最も大きな争点になっているわけではなく、物価高や不法移民問題、外交政策も重要なポイントです。
トランプ氏は暗号資産業界のカンファレンスに出席したり、NFTコレクションを作ったりしていますが、別に暗号資産ありきの候補者ではありません。
アメリカでは他にも議論するべき課題が山積しており、暗号資産のあり方については大統領が正式に決まってから徐々に決まっていくと考えられます。
ハリス副大統領以上に強力なライバルが登場する可能性もあるし、その候補者が暗号資産についてどんな姿勢を取るのかも分かりません。
特に私たち初心者トレーダーの場合は、下手に動かない方が良いかも。
誰がアメリカ大統領になろうとも、結局はガチホ一択なのです。
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