メタバースの未来はどうなる?2024年に再ブーム到来となるか!?

メタバース

2024年、暗号資産・NFTとともに期待されているのが「メタバース」の成長です。
2022年頃から国内外でも多くのメタバースプラットフォームが誕生し、現実世界に代わる会議や交流の場として活用され始めました。
しかし、2023年に入ると暗号資産やNFTに対する世間の目が冷ややかになっていき、メタバースの開発・運営を断念するプロジェクトも…
「web3.0はもはやオワコン」などと言われるようにもなり、多くの人が現実世界へ帰っていくことになりました。
本当にメタバースは終わってしまったのか、当時のクリエイターが思い描いたのはただの夢幻だったのか?
今回は、2024年のメタバースがどこへ向かうのか考察してみることにしましょう。

メタバースの役割と期待されていたこと

メタバースとは、仮想空間のことをいいます。
現実の地球上には存在せず、インターネット上にデジタルデータで構築されたもう一つの世界です。
メタバースではミーティングや音楽ライブなどさまざまなイベントが開催されるほか、アバターを使ってユーザー同士の会話を楽しんだり、ミニゲームで遊んだりと、SNS・コミュニティ的なツールとしての機能もあります。
当時のメタバースは人々が交流するプラットフォームとして、インターネットやSNSの世界をよりリアルに、より直接的な交流ができるものになると期待されていたのです。
さらに現実世界の自宅やオフィス、商業施設と同じような機能を持たせて、パソコン上であらゆる仕事や経済活動ができるといわれていました。
例えばメタバース上のデパートに出かけて服やコスメを見て周り、インターネット注文をすると後日自宅に届くというような使い方も可能です。
通常のネット通販を利用して買い物するよりも臨場感のある体験ができ、現実世界でのお出掛けと同じように楽しめます。
メタバースに自身のアバターを入場させ、そのアバターが見ている世界をVRゴーグルで見ることができれば、さらにリアルな体験になるでしょう。

メタバースはあらゆる分野のサービスを進化させる

商品の購入だけでなく、保険や医療、教育、旅行などの分野に関連するサービスの契約もメタバース内で取り扱う企業が増えました。
保険会社の説明を聞き、必要な保障内容を選んで契約書にサインをする、という一連の行動が自宅にいながらできるという画期的なビジネスです。
ネットで保険加入ができるサービスに比べ、メタバースには専門スタッフと実際に話ができるというメリットがあります。
電話やチャットでの対応をしている保険会社もありますが、音声や文字だけのやり取りでは不安だという人も多いです。
私も保険会社の営業をしており、お客様に電話セールスをしている時に
「よく分からないからお店まで行くよ」
「もっと詳しく聞きたいから家まで来てくれるかな?」
などと言われることがあります。
そして実際にお会いして私が資料を指し示し、お客様の目を見たり身振り手振りで話をしたりして、ようやく理解してもらえるのです。
人間は、音声と文字、イラストなど複数の情報を使って理解する生き物なんだと思います。
メタバースは音声でやり取りすることも、同時に文字やイラストを表示させることも可能です。
人間とアバターの感情をリンクさせれば、相手の表情から気持ちを読み取ることだってできます。
契約や注文はネット上でも完結できるけど、お客様満足度を向上させるにはそれだけじゃ不十分なのではないでしょうか。
特に医療や教育など、人と人のつながりが必要な分野ではメタバースが大活躍すると期待されました。

どうしてメタバースは衰退したの?

こんなに役に立ちそうな技術なのに、2023年頃のメタバースは盛り上がりに欠けていました。
技術力が足りなかったとか、エンジニアやクリエイターが未熟だったとか、専門家によって見解が分かれています。
私の意見としては、当時のメタバースにエンタメ色が強すぎたからではないかと考えています。
企業のミーティングや経済活動の場として利用された例もありましたが、2022年頃にもてはやされていたのは音楽ライブとか、NFT関連のコミュニティイベントといったエンターテインメント分野での活用でした。
普段からネット世界にいるような、いわゆる「オタク」やデジタルクリエイター、web3.0に詳しい専門家などが異常な盛り上がりを見せたことで、一般の人が入りにくい環境が形成されていたのではないでしょうか。
当時のNFT市場も業界内にとってはブームと言えるものですが、一歩引いてみればまだまだ認知度は低かったと思います。
web3.0の外側にいる人に向かって「NFTとかメタバースイベントとか面白いよ!こっち来てみなよ!」と言ったところで、ほとんど集まらないでしょう。
もっと現実的な話から、「これをメタバースでできたら便利だよね」という切り口でいけば注目してもらえたのかもしれません。
特に日本人は現実志向の人が多いと思うので、遠い未来の話をするより、今起こっている問題を解決できるプラットフォームとして勧めるべきだったのです。
生活に困窮している人も多いなか、「メタバースを使えばパソコン一つで音楽ライブに行けちゃうよ♪」とか言われてもね(^_^;)
そもそもその音楽ライブに出演するのが、全然知らないネットアイドル、VTuber、ボーカロイドだったら、メタバースに興味のある私でも遠慮したい(笑)

2024年にメタバース需要は復活する?

海外では、2024年のメタバース市場の規模が約1167億米ドルになると推測されているようです。
特にメディアやエンタメ、ゲーム業界においてメタバースの活用が期待されているとか。
これはVR・MRヘッドセットなどの専用機器の開発が進み、よりリアルな仮想環境が構築されているからだといいます。
ただし2024年はまだまだ黎明期で、一般の人々にも浸透し始めるのは2025~2030年頃になると見込まれています。
さらに世界中で多くの人々が日常的にメタバースを利用するようになるのは、2030年以降になるでしょう。
この試算は、メタバースが進化し続けなければ実現しません。
将来的には食べることと眠ること以外はメタバースでできるようになるといわれていますが、現実世界とほぼ同等の体験が可能になるのはまだまだ先ですね。
また、メタバース技術の開発を続けるには、この分野の需要が高まる必要があります。
誰も欲していない技術だったら、お金もエンジニアも集まらないでしょう。
まずはメタバースの意義をもう一度考え直し、これからの時代になくてはならない技術だと証明しなければなりません。
2024年に需要が高まるかどうかは、エンタメありきのメタバースを脱却できるかに懸かっていると思います。
私たちの生活に必要不可欠なサービスと結び付ければ、メタバースの未来は明るいでしょう。

メタバースの課題とは

2024年以降もメタバースが求められ続けていくには、私たち一般人が生活に取り入れやすいプラットフォームになる必要があると思います。
現時点でのメタバースは、ゴテゴテしたVRゴーグルを装着したり、スマホやタブレット、テレビなどの画面を通して閲覧したり、どうしても「仮想空間である」という認識がぬぐえないようなスタイルになっていますよね。
VRゴーグルをつければ体が勝手に反応してしまうほどの臨場感を味わえますが、装置の重みを意識した時点で現実に引き戻されてしまう人も多いでしょう。
もっと没入感を持たせるには、VR機器が軽量になり、どこで装着しても恥ずかしくないデザインになる必要があります。
ここをクリアすれば、あとはメタバースでしかできないこと、仮想世界で行った方が良いことがどんどん見つかっていくはずです。

メタバースの活用を諦めてしまった企業やクリエイターも多いですが、2024年はもう一度チャレンジする好機かも!
よりリアルなコンテンツとともに、メタバースだからこそ便利になるサービスが増えていくと良いですね。

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