「メタ犯罪」「メタバース警察」って何?メタバースを取り締まる組織が求められる時代

メタバース

暗号資産やNFT、メタバースなど、web3.0の世界は革新的なテクノロジーによって驚くべき進化を遂げました。
しかし同時に、取引所からの暗号資産流出や詐欺被害、高額NFTの盗難などの事件も起こっています。
さらに、最近はメタバースを狙った「メタ犯罪」というものも出現しているとか。
今回は、メタバースで起こりうるトラブルや犯罪被害について考えてみましょう。

メタ犯罪とは

メタバースで発生する窃盗や詐欺、誹謗中傷、妨害行為、テロ行為などを総称したのが「メタ犯罪」です。
web3.0に関連するものとしては、暗号資産取引所のシステムに侵入し、顧客のデジタル資産を流出させたハッキング事件や、SNSから詐欺サイトに誘導し、ウォレットを接続させて暗号資産やNFTを抜き取る事件は過去に何度も発生しています。
これらの事件はメタバースでも起こりうることであり、例えばコミュニティ内に詐欺行為を働くユーザーがいるかもしれません。
メタバースで遊んでいる時に「実は私だけが知っている情報があるんだけど…」と持ち掛けられ、多額の資金を詐欺師に送ってしまったという人もいるのではないでしょうか。

メタ犯罪は摘発が難しい!?

詐欺の被害は一般的に警察や弁護士に相談することになりますが、彼らがメタバースに詳しいとは限りません。
相談する相手が暗号資産もNFTもメタバースも知らない人だったり、そもそもデジタル音痴だったりする可能性もあるでしょう。
このような人にメタバースでどんな被害に遭ったか説明するのは難しく、「暗号資産とは…」と解説しているうちに盗られたデジタル資産が闇に消えてしまいます。
また、犯罪行為だと認めてもらったとしても従来の法律や規則、制限の範囲外の話なのでどう対処したら良いか分からない警察官も多いでしょう。
一般的に詐欺行為は国際的組織や犯罪集団によるものだとはっきり分かる場合を除き、「民事事件」だから警察は介入できないと言われることも多いとか。
警察では取り合ってもらえず、じゃあ次は弁護士に…と相談したものの専門外だったり、高い着手金だけ取られて大した調査ができなかったりする可能性もあります。
既存の詐欺被害ならともかく、メタバースで発生した事件はメタバースに詳しい人に相談するのが一番です。

メタバース警察とは

国際刑事警察機構(インターポール)は、「メタバース警察」を確立することが急務であると考えているそうです。
インターポールの報告書によれば、メタ犯罪を現実世界の事件と同じように報告できる機関を早急に立ち上げるべきだと提言しています。
実際、メタバースで起こっている犯罪は窃盗や詐欺から麻薬密売、テロ行為につながるものまで多岐にわたり、善良な市民に与える影響も大きいといえるでしょう。
ある調査では5~10歳の子どもの15%がメタバースなどの仮想現実ユーザーとなっている事実があり、web3.0世界はすべての世代において身近なものになりつつあります。
メタ犯罪はもはや一部のクリエイター、エンジニア、プログラマー、投資家だけの問題ではなく、世界中の人々がターゲットになる可能性もある犯罪なのです。
メタ犯罪はこれから増加の一途をたどると予想されるため、一日も早く対応策を講じる必要があるでしょう。
メタバース警察が現実世界のすべての国に配置されれば、より専門性の高い知識を持つ担当者に頼ることができ、メタ犯罪者をどこまでも追いかける徹底的な捜査が可能になると思います。
暗号資産やNFTの取り扱いにおいては自己責任が基本ですが、メタ警察が確立された未来では泣き寝入りすることはありません。

メタバース警察の役割は?

メタバース警察はメタ犯罪を取り締まる機関となるほか、メタ犯罪の認知度が上がり犯罪被害の撲滅につながると考えられています。
前段でお話しした通り、現在メタバースで起こった被害において専門家に相談するのはとても難しいことです。
「警察や弁護士は頼りにならなそうだからSNSで聞いてみよう」と、自分の悩みを気軽に投稿してしまう人もいます。
これがきっかけで、さらなる詐欺のカモにされることもあるのです。
「ここにウォレットを接続すれば僕が取り返してあげる」などと言われ、信じてしまう人も少なくありません。
メタバース警察が設立されれば、被害に気付いた時にすぐ専門的な知識を持つ公的機関に相談できるため、二次被害を防ぐことができるでしょう。
また、メタバース警察に被害状況を迅速に報告できるため、メタ犯罪の事例が瞬時に世界中へ周知され、同じような詐欺に遭いかけている人を救う可能性もあります。
メタ犯罪で得た収益は現実世界のマフィアや犯罪集団に流れているとも考えられ、放置すれば仮想世界と何ら関わりのない人々や業界にも甚大な被害をもたらすおそれがあります。
どの国の、どの街にもメタバース警察機関が設立されることで、世界中の犯罪集団に大打撃を与えられるかもしれません。

メタバース警察は法とテクノロジー、ユーザーをつなぐ

メタバース警察は、犯罪の情報収集や報告、事件の捜査だけが仕事ではありません。
暗号資産ユーザーを保護する新しい法律の制定を推進させ、テクノロジー企業に対してプラットフォームの安全性を確保するための対策を講じるよう求めることもできると考えられています。
メタバース警察は法執行機関とテクノロジー企業、そしてユーザーの間で安全に仮想現実を取り扱えるよう監視する役割を期待されているのです。
また、起こってしまった犯罪に対処するだけでなく、ユーザーが被害に遭わないための教育についてもメタバース警察の役割だといえます。
既存の警察官も、歩行者やドライバーに対して交通安全指導を行ったり、子ども・お年寄りの多い地域を見回ったりして犯罪や事件が起こらないような環境づくりに努めていますよね。
未来のメタバース警察は、保育施設や学校、高齢者施設などを周って「安全にメタバースを使う方法」などの講習会を開催しているかも。
世界中の人がメタバースや暗号資産、NFTのことについて正しい知識を持てば、犯罪に巻き込まれることなく楽しめるようになるでしょう。

メタバース警察はどこにいる?

インターポールは、メタバース警察の拠点をメタバース内に置くべきだと考えています。
いま交番があるところにメタバース警察部隊を配置しても、メタ犯罪の予防には繋がりません。
事件が起こる場所で見張るからこそ、犯罪を抑制し、迅速な対処ができるのです。
まさに、「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」ですね(笑)
常にメタバース内に専門的な知識を持つ警察官が存在することで、ユーザーからの報告もスピーディーに感知できると思います。
もし現実世界にしかメタバース警察がいなかったら、一旦ログアウトして、家を出て、走って交番まで行かないといけませんからね(^_^;)
(まあ、電話でもいいか…)
せっかくメタバースに配置されるんだから、相談受付をする警察官はアバターになっているのも面白いかも。
チャットでやり取りできれば、例えば被害に遭ったウォレットアドレスをデバイス上でコピペして、すぐに報告することも可能です。
電話で警察に説明するより、間違いもないし分かりやすいでしょう。
メタバース警察は、メタバースで働く「デジタルおまわりさん」であるべきです。

 

これは完全に私の勝手な妄想なんですが、メタ犯罪の重要な情報を提供してくれた人に「メタバース警察トークン」を配布するのって面白くないですか?( *´艸`)
たくさん集めると、メタバース警察から表彰されたり、特別な記念品がもらえたりしたら…♪
みんなで被害を報告し合って、犯罪集団を一網打尽にできたら良いですね。

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