10月22日、「アバランチ」というプロジェクトは、暗号資産で決済するVisaカードを発表しました。
ステーブルコインUSDCなどの支払いに対応しており、Visaが使用可能なお店ならどこでも利用できるというカードになるそうです。
物理的なカードのほかにバーチャルなカードも発行されるとのことで、お好みに合わせて選べますね。
今回は、このアバランチカードとアバランチ財団について調べてみましょう。
アバランチカードとは
アバランチカードは、既存のクレジットカードのようなフィジカルなもの、スマホにインストールして使うバーチャルカードの2種類が提供されます。
暗号資産ウォレットと連携しており、保管する暗号資産には固有のアドレスが割り当てられ、ユーザーが安全に資金を管理できるという仕組みです。
通常、クレジットカードの利用履歴は信用情報としてカード会社や金融機関に共有されてしまいますが、アバランチカードは利用履歴が第三者に知られることはないといいます。
あらゆる理由でクレジットカードの新規発行ができない人も、アバランチカードなら持てるってこと…?
ただしこのカードは米連邦預金保険公社(FDIC)の保険対象外であるため、基本的に自己責任で取り扱う必要があるでしょう。
利用手数料は無料とされているものの、カード利用規約にはいくつか手数料に該当しそうな項目があるようなので確認は必須です!
日本でも発行できる?
アバランチカードは、南米とカリブ海地方の居住者が当初の利用者層となる予定です。
日本人でもこのカードを持てるようになるのは、まだまだ先のことでしょう。
アバランチカードが話題になり、需要が高まれば全世界に普及する可能性はあります。
ただし、ロシアやクリミア、ルハンスク、ドネツク、北朝鮮、シリア、イラン、キューバ、ベネズエラ、ニカラグアの居住者は利用対象外です。
暗号資産×クレジットカードの注意点
暗号資産の価格が急変すれば、購入時よりもレートが高い状態で決済されてしまうおそれがあります。
例えばオンラインショップで注文した時1,000円の商品だったものが、決済するまでに暗号資産の価格が暴落して2,000円相当の支払いとなる可能性もあるのです。
クレジットカードは商品を購入してすぐに引き落とされるわけでなく、購入のタイミングや利用したサービスによっては翌々月の引き落としとなる場合もあります。
2ヶ月先に暗号資産の価格がどうなっているかなんて、なかなか予想できませんよね(^_^;)
アバランチカードを使いこなすには、暗号資産について深く理解しておく必要がありそうです。
アバランチ財団って?
アバランチカードを発表したアバランチ財団(Avalanche Foundation)は、ブロックチェーン「アバランチ(Avaranche)」の開発・運営を支援している団体です。
アバランチチェーンからは「Avalanche/アバランチ(AVAX)」という暗号資産が発行されており、アバランチ財団はこのエコシステムの新しいプロトコルの構築に必要な資金として4,000万ドルを助成するなどの活動を行っています。
また、「Coq Inu/コックイヌ(COQ)」や「Gecko Inu/ゲッコウイヌ(GEC)」などアバランチチェーンによって発行されている5種類のミームコインを支援プログラム「Culture Catalyst(カルチャーカタリスト)」に認定し、自己保有することでアバランチチェーンのエコシステム支援に貢献しています。
このたびローンチされる運びとなったアバランチカードは、フィンテック企業のRain Liquidityから発行されるクレジットカードです。
アバランチ財団はこのカードの開発・発行を「支援する」団体であり、カードを発行している団体ではありません。
ちょっとややこしいですね(^_^;)

アバランチブロックチェーンについて
アバランチブロックチェーンは、イーサリアムのようなスケーラビリティ問題やトランザクションの生成にかかるガス代の高さを解消できるとされています。
DeFiで利用されることの多いブロックチェーンですが、「サブネット」の利用が誰でも・無料で使えるのが最も大きなメリットといえるでしょう。
アバランチブロックチェーンにおけるサブネットとは、複数の検証者(バリデーター)で形成される独自のブロックチェーンネットワークです。
例えば企業や団体が自分達だけが使えるネットワークを作って、独自のブロックチェーンでトランザクションの処理をすることもできます。
基本のシステムはアバランチによって構築されていますが、その派生チェーンを自分で好きなように作成できるというわけですね。
誰でも参加できるオープンネットのほか、本人確認を完了させた人だけが参加できるようにしたり、参加者の居住地を限定したり、カスタム性が高いのがこのシステムの特徴です。
また、アバランチブロックチェーンは相互運用性があり、イーサリアムはアバランチ上にEVM(イーサリアム仮想マシン)があるためDappsの移植やトークンのブリッジも可能です。
そのほかのブロックチェーンに関しては、これから相互運用ができるようにするための開発が進められています。
アバランチ(AVAX)とは
アバランチブロックチェーンによって発行された暗号資産「アバランチ(AVAX)」は、エミン・ギュン・シラーというトルコ系アメリカ人のコンピュータ科学者によって考案されました。
発行上限は720,000,000AVAXに設定され、2020年9月のローンチで上限の半分にあたる360,000,000AVAXを発行しています。
残り半分はステーキング報酬として発行される仕組みです。
AVAXはステーキングを利用することでアバランチブロックチェーンの意思決定に参加できるため、ガバナンストークンの意味も持っています。
また、アバランチブロックチェーンを利用する際には手数料(ガス代)としてAVAXの支払いが必要です。
ガス代で使われたAVAXはバーンされ、市場から消える仕組みとなっているため流通量が増えすぎることもありません。
AVAXが時価総額第9位に!
2024年10月28日現在、AVAXは時価総額ランキングで第9位をマークしています。
価格は3,915.7円、時価総額は約1兆6,022億円です。
CoincheckやSBI VCトレードなどの国内取引所から購入できるため、日本人にも手の届きやすい銘柄だと思います。
2020年のローンチ時は約4,300円でしたが、2021年11月には価格が高騰し約1万6,561円を記録しました。
1年で4倍近く価格が伸びたというわけですね…!
当時は各国が緩和的金融政策を導入しており、市場全体にお金が余っていた状態だったといわれています。
暗号資産市場にも多くの資金が流れ込んでいたため、その影響もあったといえるでしょう。
暗号資産にとってポジティブなことが起こると、まずBTCやETHなどの主要銘柄が高騰し、草コインはそこから少し遅れてブームがやってくる傾向にあります。
AVAXが高騰した当時も、少し前にBTC・ETHの価格が大きく伸びていました。
しかし、金融引き締め政策に舵が切られると、今度は多くの暗号資産が
長期的な下落基調へ向かうことになります。
2021年末からは他の銘柄と同様、AVAXも低迷し始めました。
今年2月下旬からはBTCの良いニュースも手伝って、暗号資産市場全体で復活の兆しが見えます。
AVAXにも買い注文が集中し、3月から現在にかけて上昇幅も大きくなりました。
これは主要銘柄のおかげとも、暗号資産全体に良い風が吹いているとも考えられますが、AVAX自身の成果ともいえます。
3月11日には韓国の大手ゲーム開発会社ネクソンがAVAX開発企業Ava Labsとの連携を発表し、これがポジティブなニュースとしてAVAXの価格上昇を後押ししたと評価できるでしょう。
今後はアバランチカードによる、さらなる発展を期待しています。
「新プロジェクト発動!」みたいなニュースって、やっぱりワクワクしますね( *´艸`)
国内取引所でも購入できるということで、AVAXに投資している日本人も多いのでは?
私もアバランチカードの成功を祈って、今のうちに買っておこうかな…。
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