ここ数日のチャートを見てみると、若干ビットコインの調子が悪そうですね…
12月5日14時半に約1,550万円の史上最高値に到達したものの、同日23時には100万円も急落してしまいました。
やっぱり今年中に1,600万円を超えるのは厳しそうかな…
一方、草コインの方は結構頑張っているみたい!
今回は、いま注目しておきたいスイ(SUI)という暗号資産について調べてみました。
スイ(SUI)が大躍進!
時価総額20位のスイ(SUI)は、12月6日に史上最高値を達成しました。
日本円にして約670円、今年8月に記録した最低価格が約84円だったので、4ヶ月で約8倍に成長しています。
急上昇の背景として、DeFiでの取引量が着実に増加していること、ソラナウォレットのPhantom(ファントム)が「Suiネットワーク」に対応すると発表されたことが挙げられています。
Phantomは金融アプリランキングでトップレベルのダウンロード数を誇っており、月間アクティブユーザーは700万人以上もいるとか。
今勢いのあるソラナと手を組むことで、スイの成長も期待できます。
これから草コインに投資する人にも注目していただきたい銘柄なので、どんな暗号資産なのか詳しく調べていきましょう!
スイ(SUI)とは
スイ(SUI)は、レイヤー1ブロックチェーンによって発行された暗号資産(ネイティブトークン)です。
発行上限が100億SUIと決まっており、2024年12月現在29.27%が供給されています。
2023年5月3日にメインネットが公開された、比較的まだ新しいブロックチェーンネットワークによる暗号資産です。
独自のプログラミング用語「Sui Move」で開発され、ブロックチェーン上で稼働するプログラムに適した技術を採用しています。
暗号資産の多くはSolidityというプログラミング言語が使われ、ERC-20などの規格で生成されることが一般的です。
従来の規格よりも柔軟性の高い暗号資産を創り出せるのが、Sui Moveのメリットと考えられています。
また、プログラムの入力のみが実行結果を決めるという「参照透過性」、オブジェクトが一度に一つの場所にだけ存在するという「リニア型」を採用することで、資産の重複や消失の予防策として機能しています。
スイ(SUI)のブロックチェーンについて
元Meta社のメンバーが設立したMysten Labsは、ハイクオリティな処理能力を有するレイヤー1ブロックチェーンを開発しました。
これこそが、暗号資産SUIを構成する「Sui(スイ)ネットワーク」です。
現在、多くのブロックチェーンは主にweb3.0を推進する技術として開発が進められていますが、SuiはWeb2.0のような利便性も提供したいと考えています。
高速処理と安い手数料、高い安全性に強みがあり、需要の増加によってコストが増大することはありません。
また、Suiネットワークは従来のブロックチェーンとは異なる処理が行われる「オブジェクトモデル」を採用しています。
イーサリアムなど多くのブロックチェーンで採用されている、各アドレスごとに残高を管理する方法は「アカウントモデル」と呼ばれるものです。
一方Suiネットワークでは「オブジェクトモデル」という処理方法が採用され、暗号資産・トークンごとに所有者のデータを管理する仕組みとなっています。
オブジェクトモデルってどんな処理?
Suiネットワークの特徴であるオブジェクトモデルについて、もう少し深掘りしてみましょう。
まず、従来のブロックチェーンで採用されているアカウントモデルと、Suiネットワークのオブジェクトモデルでは何が違うのか整理します。
例えばAさんからBさんへ1ETHを送金する場合を想定すると…
アカウントモデルの場合
ウォレットアドレスごとに残高管理をする方法です。
Aさんのウォレット残高から1ETHを減らし、Bさんのウォレット残高に1ETHを加えるという2つの処理が必要になります。
Aさん側、Bさん側の2か所で台帳を更新しなければなりません。
オブジェクトモデルの場合
「1ETH」というモノ(オブジェクト)に対する関連項目を管理する方法です。
1ETHの所有者をAさんからBさんに変更する、これだけで送金処理が完了します。
Suiネットワークでは情報の更新に必要なステップを短縮することにより、高速処理を可能にしているのです。
さらに複数の取引を並列処理によって同時実行できるため、例えばAさんから複数の人へ送金する場合でも処理のスピードは変わりません。
従来のブロックチェーンでは取引順序を決めてから処理が行われますが、Suiネットワークは有効性を確認さえすればすぐに実行されます。
SuiネットワークのPTBとは
NFTに使われている従来のブロックチェーンでは、1個NFTを発行するごとに1個のトランザクションを処理する必要がありました。
100個も生成すれば、大量のトランザクションがネットワークを通過するため処理遅延が起こる可能性も…
Suiネットワークはプログラマブルトランザクションブロック(PTB)という仕組みを採用しており、最大で1024回の取引を1個のトランザクションだけで実行できます。
ガス代の支払いも1回で済むので、大量発行も怖くない!
今後、多くのジェネラティブコレクションで活用されるネットワークになるでしょう。
Suiネットワークのコンセンサスアルゴリズムについて
Suiネットワークは、合意形成にDPoS(デリゲティッド・プルーフ・オブ・ステーク)を採用しています。
これはイーサリアムも採用しているPoSをベースに、さらに高速処理を可能にした仕組みだといわれていますが、一体どうやってトランザクションを処理しているのでしょうか。
DPoSではまず、ブロックの承認者を選ぶ投票権を代理人「Delegate(デリゲート)」に委任します。
各ブロックの承認者が事前に決定し、デリゲートだけが集まった小さなグループ内で取引承認が行われるため、処理が早くできるというわけですね。
PoSはトークン保有量が多い人が承認者に選ばれる可能性が高いですが、ネットワーク全体で合意形成する必要があるため時間がかかります。
さらにSuiネットワークの場合は複数のトランザクションを並列処理できるため、同じDPoSを採用しているブロックチェーンよりも速く取引承認ができる仕組みとなっています。
スイ(SUI)のリスクは?
SUIに投資することについて、注意しておくべきことはないか調べてみました。
ガス代以外にもコストがかかる
従来のブロックチェーンでは、トランザクションを処理するのにガス代を支払います。
Suiネットワークの場合、さらに「ストレージ料金」も負担しなければなりません。
ガス代が安く抑えられていても、2種類の手数料を取られるので結局他のブロックチェーンに比べてコストが高くなる場合もあります。
(ガス代・ストレージ料金の相場による)
メインネットの歴史が浅い
昨年5月にローンチされたばかりのSuiメインネットは、これから不具合が見つかる可能性も否定できません。
いま特に問題が指摘されているわけではありませんが、今後のセキュリティ監査などの結果について注視しておくべきです。
韓国当局から調査された過去がある
2023年10月、SUI財団が韓国当局から調査を受けていたことが分かりました。
規制当局は、「運営側がSUIを売却して供給量を操作したのでは?」と疑いをかけたのです。
これに対し、SUI財団は「売却など一切行っていない」と全面否定しています。
当時はSUIが大幅に下落しましたが、現在は鎮火したとみられているようです。
しかし、投資家全員がSUIの疑惑について忘れたわけではなく、再び当局から調査されるようなことがあればイメージ悪化は免れないでしょう。
SUIはステーキングでの運用も可能です。
暗号資産取引所を利用する場合は短期間・低利率となっているので、Sui Walletから行うのがおすすめ!
詳しい運用方法はまた後日、調べてみようと思います(‘ω’)
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