ビットコインが新年から新記録を出していた!ブロックチェーンの「ハッシュレート」とは

ビットコイン 仮想通貨

2025年がスタートしました。
今年はトランプ氏が再びアメリカ大統領に就任し、暗号資産業界が大きく成長する変革の一年になると予想されています。
2024年ビットコイン最高値は1,600万円超、年末にかけて1,400万円台に落ち込みましたが年明けには1,500万円台まで回復しました。
さて、2025年1月初旬、多くの人が仕事始めを迎えた頃のビットコインはどうなっているでしょうか。
今回はビットコイン2025年1月初旬現在の価格をチェックするとともに、ビットコインが記録したハッシュレートの最高値についてご紹介したいと思います。

ビットコインは1,500万円台まで復活

2024年12月17日には約16,353万円の最高値をつけたビットコインでしたが、その後すぐから大幅に下落してしまいます。
クリスマスイブには1,400万円台まで落ち、その後若干復活したものの大晦日には再び約14,536万円の底値をマーク。
2024年の最安値から見れば約2.5倍の高価格ではありますが、1,600万円超のチャートを経験してしまった私たちには残念な結果に…
それでも新年明けてV字回復し、1月3~6日までは1,540万円台をキープしています。
これは割と幸先が良い方では…?
これなら早い段階で再び1,600万円台にも届きそうだし、トランプ氏が正式にアメリカ大統領になる1月20日にかけて一気に上昇していく可能性があるでしょう。
ビットコインの買い増しを検討している方は、10日くらいまでに決断した方が良いかも…!?

ビットコインが新記録樹立!価格以外にも注目

ビットコインがどこまで記録を伸ばすか、どうしても価格ばかりに注目が集まりがちです。
しかし、ビットコインは計算能力においても新たな時代を迎えています。
2025年1月3日には過去最高である総計算速度1000EH/s(エクサハッシュ)を超え、1年前の約2倍の能力アップになったとか。
これがどうスゴイかの前に、「総計算速度」とは何でしょうか。
ビットコインは、取引の正当性を承認するための作業として「マイニング」というものを行います。
マイニング=高度で複雑な計算をすることであり、これが成功すると「ナンス値」という答えが導き出されます。
このナンス値を見つけた人がブロックを生成し、その対価として報酬を得られる唯一の「マイナー」となるわけです。
マイニングの際に行う計算の能力には単位があり、例えば「毎秒○ハッシュの計算が可能」などと表します。
ハッシュは1秒に何回計算できるかを示す単位です。
この能力を速度化したものを「ハッシュレート」といい、計算能力の総量として表現されることもあります。
ビットコインが1月3日に記録した1000EH/sとは、「1秒間に10垓回計算できる」と示すハッシュレートです。
「垓(がい)」は億・兆・京の次に続く途方もなく大きな数であり、10の20乗だとか…
それがどれだけ大きい数なのか私には想像もつきませんので、各自で計算してみてください(笑)

ハッシュレートとは

せっかく新しい用語が出てきたので、もう少し深掘りしてみましょう。
ハッシュレートは、ブロックチェーンネットワークにおいてマイニングの「採掘速度」を表す指標とも言えます。
先ほど登場したハッシュには「ハッシュ関数」と「ハッシュ値」という言い方もありますが、それぞれ次のような意味があります。

ハッシュ関数

データを固定の長さの値に変換する関数(計算機能)のこと

ハッシュ値

ハッシュ関数によって変換された値のこと

そしてその1秒間に何回ハッシュ関数によって計算できるかという能力が「ハッシュレート」です。
1秒あたり1回の計算であれば「1H/s」となりますが、数が大きくなると「KH/s(キロハッシュ)」や「MH/s(メガハッシュ)」、「GH/s(ギガハッシュ)」、「TH/s(テラハッシュ)」と表現します。
ビットコインは他の暗号資産と比べてもはるかに膨大な計算をやってのける能力があり、ついに「ZEH/s(ゼタハッシュ)」(EH/sの1000倍)という単位まで冠すようになりました。

ハッシュレートとセキュリティ

ハッシュレートは、計算能力だけでなくセキュリティ性(セキュア)を評価する基準にもなります。
そもそもマイニングは取引内容の整合性をチェックする作業であり、その計算能力が高いということはネットワークへの攻撃を防ぐ効果も高いということを示しているのです。
ブロックチェーンネットワークにおいて、悪質なマイナーがネットワークの過半数の計算能力を掌握して不正なトランザクションを承認、正しいトランザクションを非承認にするという「51%攻撃」という事例も報告されています。
ハッシュレートが高いブロックチェーンでは、この51%攻撃への難易度が高いため不正取引の承認が極めて困難であると考えられているのです。
ただし、アルゴリズムの異なる暗号資産においてはハッシュレートの値だけでセキュリティ性の能力を判断することができません。
詳しくはまたどこかで解説したいと思いますが、ハッシュレートでセキュリティ性を判断する際は、基本的に同じアルゴリズムを採用しているブロックチェーン同士で比較する必要があります。

ハッシュレートが高いとマイニングが難しい?

ハッシュレートが高くなるにつれて、マイニングの難易度が上がるよう自動的に設定されています。
これは、一定の間隔で新たなブロックが生成されるようにするためです。
どんなに計算能力の高いマイナーが現れても、「約10分間に1つのブロック生成」という原則が崩れないように設計されているのだとか。
これ以上早くマイニングされてしまうと、あっという間にビットコインが底を尽きてしまうのですね。
そもそもハッシュレートがなぜ高くなるのかというと、これは多くのマイナーがネットワークに参加して計算しようとするから。
競争率が高くなるほど有能なマイナーが登場し、結果的に最も能力の高いマイナーの結果がビットコインの最高ハッシュレートとして記録されるわけですね。
個人マイナーや弱小マイナー企業は競争に勝てないので、新しいブロックを生成するチャンスも低下してしまいます。
昔は「ビットコインのマイニングで稼ぐ!」という副業も人気で、個人でもしっかり報酬ゲットしている人が結構いたようですが…
世界中にマイニングを専業とする大企業が増えた今では、自宅のパソコンからビットコインのマイニング報酬を得るのは不可能と言っても良いでしょう。

ハッシュレートと価格の関係

ハッシュレートの高さは、ビットコインの価格を押し上げた要因のひとつでもあります。
先ほど、ハッシュレートが高くなるのは多くのマイナーが計算作業をしようとするからだと解説しました。
一方、マイナーが集まらないブロックチェーンもあります。
マイナーの競争率が低く計算の速度がそれほど早くなくてもマイニングが成功するため、ブロックチェーン全体としてのハッシュレートが向上することもないわけですね。
つまり、ハッシュレートが低い=集まるマイナーの数が少ない=人気のない暗号資産と判断できます。
ビットコインの価格が上がったのは、「マイニングする価値のある暗号資産である」と考える人が増えた=需要が高まったからだと言えるでしょう。

 

ビットコインの価格を上げたのは、買い圧だけではなかったのですね。
トランプ景気の裏でいつの間にかハッシュレートが上昇し、ブロックチェーン自体が進化していたとは…!
暗号資産の始祖ビットコイン、まだまだ主要トップ銘柄の座を譲る気はなさそうです。

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