近年、不動産×NFTの事例が増えているそうです。
ホテルの所有権移転など、不動産の売買をNFTによって行うだけではありません。
使われなくなった別荘を買い取り、リフォームを施したうえで貸別荘として再構築し、宿泊権付きNFTを販売するというプロジェクトもあります。
「NOT A HOTEL」というプロジェクトでは、NFTを活用したメンバーシップサービスが注目されています。
今回は、NOT A HOTEL(ノットアホテル)の概要とともに、NFT保有のメリットなども調べていきましょう。
NOT A HOTELとは
NOT A HOTEL(ノットアホテル)は、所有する物件を自宅やホテル、別荘に切り替えることのできる不動産サービスです。
どういうことかというと、購入した物件の使い道をアプリ一つで気軽に変えられるというもの。
利用には物件の購入または年10日・年30日のシェア購入が必要で、自分が所有している期間中は好きなように使えます。
具体的には、次のような仕組みとなっています。
1棟まるごと購入
1年365日いつでも物件の使い道を自由に設定可能です。
一年の半分は自宅として使用し、冬期間だけ別荘やホテルとして他人に貸し出すこともできます。
年10日のシェア購入
4~9月中に5日間、10~3月中に5日間利用可能です。
使わない日は貸出もできます。
年30日のシェア購入
4~9月中に15日間、10~3月中に15日間利用可能です。
使わない日は貸し出しもできます。
NOT A HOTELで購入するのは物件の「所有権」であり、サービスを利用する会員権ではありません。
実際に物件を所有するため、売却や相続が可能で、減価償却もできます。
NOT A HOTELでできること
NOT A HOTELで物件を購入すると、全国各地にある登録物件も利用できるようになります。
オーナー同士が相互利用することで、使い道のない無駄な物件を減らそうというサービスです。
ただし物件ごとに販売価格が異なるため、利用には差額の支払いが必要になるケースもあります。
別荘やホテルとして使用する場合は予約が必要ですが、オーナーは最大12ヶ月先(所有する物件以外を相互利用する場合は4ヶ月先)まで予約可能です。
一般ゲストが宿泊する場合は最大3ヶ月先までしか予約できないため、こちらもオーナーのメリットと言えるでしょう。
人気ホテルは予約が取れないことも多いので、毎年宿泊するお気に入りの物件がNOT A HOTELの対象であれば購入してしまった方がお得!という考え方もできますね。
1棟まるごと永久所有は予算的に無理でも、シェア購入なら手に入りやすい価格になっているかも…
とはいえ、年10泊プランでも初期費用が2000万円近くかかるため、一般会社員にはなかなか手が出せなさそうですが(^_^;)
貸別荘にしないメリットは?
所有する物件を別荘として他人に貸し出す場合、基本的に建物のメンテナンスや清掃などの管理業務は所有者本人が行う必要があります。
管理会社に委託しているオーナーもいますが、その場合は費用がかかるため負担に感じている人も多いでしょう。
NOT A HOTELを利用して所有物件を貸し出す場合、建物の管理を運営会社にお任せできます。
鍵の受け渡しや清掃をオーナーがする必要はなく、自身が滞在する期間中にルームチャージを支払うこともありません。
他人が所有するNOT A HOTEL登録別荘を利用する際もその物件のオーナーに直接連絡する必要はなく、NOT A HOTELのアプリを通して簡単に予約が可能です。
オーナー同士のトラブルも無用で、アプリ一つでパパっと貸し出し・宿泊予約できるというのがNOT A HOTEL最大のメリットではないでしょうか。

NOT A HOTELオーナーだけが泊まれる部屋がある!?
NOT A HOTELでは、オーナーだけに宿泊権が与えられる「NOT A HOTEL CLUB HOUSE」という物件を確保しています。
現在、東京都は広尾と浅草の2か所に特別なお部屋が設置されており、有名建築クリエイターが手掛ける上質で洗練された空間となっています。
HIROO
広尾のビストロ通りから1本入った場所にある、1ベッドルームの物件です。
完全予約制のラウンジには広々としたL字型キッチンが置かれたダイニング、ソファで囲まれたリビング、インテリアの一部として佇むワインセラーには厳選の銘柄が並んでいます。
螺旋階段を上った先にある4階の寝室では、ゆったりサイズのベッドが滞在者の疲れを癒します。
そして最上階は、身も心も解き放たれる開放的なガラス扉のバスルーム!
シェフこだわりのメニューがいただける、心温まるディナーも自慢です。
屋内面積は133.35平米、全体を通して落ち着いた空間かつ特別感のあるラグジュアリーなデザインとなっています。
ASAKUSA
築50年を超える一棟ビルは、重厚なドアと三層螺旋階段が特徴の中華ダイニングに生まれ変わりました。
巨大スピーカーの音に包まれながら、街中華「桃仙閣」の料理を楽しむことができます。
1日1組限定オーナーだけのプライベート空間となっており、家族やいつもの仲間と過ごす贅沢な時間を味わえるでしょう。
こんな荘厳な雰囲気のなか、高級中華料理を食べながら聴く音楽って一体…?
気軽なJ-POPやK-POP、アニメソングは聴けなさそうですね(^_^;)
クラシックとかジャズが好きな人はぜひ。
NOT A HOTELのNFTとは
NOT A HOTELで物件を購入する場合、まるごと購入でもシェア購入でも高額な費用がかかります。
ホテルとして利用する場合でも数十万円の宿泊料となっており、一般人が気軽に泊まれる物件は見つからないと言って良いでしょう。
お金持ちを対象としたサービスなら、私には関係なさそう…
そんな人たちのために、NOT A HOTELではメンバーシップNFTを発行しました。
これは「NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFT」と呼ばれるもので、全部で3種類あるそうです。
そのうちいずれかを購入すると、ランダムで物件を利用できる日が刻印されたNFTが取得できます。
この日付をNOT A HOTELでは「旅する日」といい、NFTの有効期限である47年間変更されることはないとか。
つまりNFTを取得すると、運営側が宿泊日を指定してくるというわけですね。
その指定日の90日前に物件の鍵(THE KEY)がNFTの形で届けられるので、こちらを使用して宿泊予約を取るという仕組みになっています。
ちなみに宿泊する物件も自分で選ぶことができず、NOT A HOTELのお任せです。
ただ、物件を購入してオーナーとなるよりリーズナブルで、一般宿泊者として利用するより宿泊料が安くなります。
1泊あたり数十万するような高級ホテルが、3~4万円で泊まれる場合もあるようですよ♪
もし指定の日に宿泊できない場合は、OpenSeaなどのNFTマーケットで販売または譲渡することもできます。
これならせっかくの宿泊権も無駄にならないし、需要によっては売買で利益が生まれる可能性も!
すでに宿泊日と利用できるホテル・別荘が指定されているので、買い手側はそれを見て選べば良いというわけです。
泊まってみたいけど、高すぎて無理…というホテルがあるなら、NOT A HOTELのチケットが出品されていないかチェックしてみては?
メンバーシップNFT所有者だけのイベントも!
NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFTを所有する人は、メンバー限定のイベントにも参加できるそうです。
食とNFTをテーマにしたワークショップやリビールパーティなど、結構面白そうなイベントがあるみたいですね。
「MEMBERSHIP X」というタイプのNFT所有者は、先ほどご紹介したHIROO・ASAKUSAの物件も利用できるとか。
興味がある方は、ぜひ公式サイトをチェックしてみてくださいね♪
https://notahotel.com/
詳しいNOT A HOTEL MEMBERSHIP NFT購入方法については、また後日調べていきたいと思っています。
NOT A HOTELではNFTの他に、独自トークンも発行しているんだとか。
これについても、もう少し深掘りしていくのでお楽しみに!
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