ハッキング・詐欺による被害は防げない!?資金流出の原因・対策

仮想通貨

暗号資産業界が盛り上がるほど、ハッキングや詐欺の被害は増加していくものです。
まだ新しい技術で、取引している人が少ないからこそ、詐欺師たちに目を付けられやすい分野なのでしょう。
ハッキングの手口は年々巧妙化しており、従来のセキュリティシステムでは太刀打ちできないマルウェア(悪質なプログラム)も存在しています。
私たち投資家は「騙されないようにする」のではなく、あらかじめ騙された後に資金を取り返す手立てを考えておくことの方が重要なのかもしれません。
今回は、ハッキングや詐欺によって暗号資産が奪われる危険性についてお話しします。

「騙されるのは初心者だけ」とは限らない

よく知らずに手を出してしまった投資初心者はもちろん、ある程度の知識を持つ中級・上級トレーダーも詐欺被害に遭っています。
初心者が引っ掛かりやすい手口としては、「絶対に儲かる」という言葉を使って勧誘したり、「代わりに投資してあげる」と言って資金を騙し取ったりする詐欺が多いです。
暗号資産にしろ株式にしろ、投資は基本的に自己責任で行うもの。
ネットで知り合った他人にお金を送金してしまうほど、愚かなことはありません。
「専門的知識は不要、儲かればそれでいい」という強欲さ、「自分で勉強するよりプロに任せた方が楽だ」という怠け心が、投資初心者が甘い言葉に騙される最大の原因だと思います。
いっぽう投資の知識も経験もある中級・上級者は、自分の力を過信してしまったがゆえに騙されることも多いです。
例えばウマイ話が舞い込んできた時。
初心者の頃は「大丈夫かな?本当かな?」と警戒していたのに、市場の状況が掴めるようになり、自分のトレード手法が確立されると自信を持って選択できるようになります。
二の足を踏んでいるうちにタイミングを逃してしまった経験があれば、「今すぐ決断しなければまたチャンスを逃すかも…」と考えるかもしれません。
初心者の頃は慎重さによって自分の身を守っていたのに、自信が出てくると大胆な行動をしてしまいがちです。
利益を期待して大きく賭けたり、不確かな情報に飛びついてしまったり、中級・上級者は欲と自分自身への過信によって身を亡ぼすでしょう。

暗号資産詐欺は気を付けようがない!?

暗号資産について専門家レベルの知識を持ち、かなりの投資経験を積んできたトレーダーでも騙される時は騙されます。
売買投資の基本から考えれば、トレンドが発生した時点で買いどきは終了。
まだ誰も知らない時に買わなければ、大きな利益を得ることはできません。
しかし、スポットライトの当たっていない銘柄のすべてが爆伸びするわけではなく、雑草のまま枯れていくトークンも無数にあります。
そもそも暗号資産として成立していないポイント的トークン、詐欺プロジェクトによる偽トークンだって、いくらでも見つかるでしょう。
暗号資産プロトレーダーとしてYouTubeチャンネルを持っている人でも、詐欺トークンに騙されて数億円の被害が出ることがあるのです。
もはや、「騙されないように気を付ける」だけでは予防策にはなりません。
詐欺かどうかを見破るポイントがないわけではありませんが、騙す側も日々進化しています。
有名な取引所に上場されたからといって、安心しちゃダメ!
特に分散型取引所(DEX)ではすべての取引が自己責任であり、上場トークンの中に詐欺プロジェクトによるものが混じっていても基本的に何の補償もありません。
既存の暗号資産プロジェクトと勘違いするような活動を報告する詐欺プロジェクトもあり、トークンのアイコンまで本物そっくりに作られていれば区別するのは難しいでしょう。
SNSアカウントのフォロワー数で判断するという人も多いですが、詐欺師が本気になれば、正規プロジェクトを凌ぐ数のフォロワーを買収することもできるのです。

騙されたら終了!?

暗号資産をハッキングや詐欺によって奪われてしまった場合、諦めるしかないのでしょうか。
該当の口座が中央集権型取引所(CEX)で開設されたものであり、取引所を狙った大規模なハッキングによる被害が発生している場合は、ユーザーへの補償が行われる可能性があります。
一方DEXには基本的に運営団体がないため、自分で警察や弁護士に相談するくらいしかできることはありません。
「暗号資産復元サービス」を生業としている企業もあり、そこへ相談する人も増えているとか。
しかし被害を訴えたところで警察に捜査してもらえる可能性は低く、弁護士の場合は高額な相談料・着手金を取られることも多いです。
復元サービスの評判もいまいちで、
「弁護士並みの着手金を請求される」
「期待していたほどの結果が得られなかった」
という口コミも…
まだ一般的に普及していないサービスですし、知っていたとしてもなかなか頼みづらいのかもしれません。
暗号資産ハッキング・詐欺で「奪われた資金が取り返せた!」という話もほとんど聞かないので、詐欺にあった状況・原因や被害額によっては泣き寝入りするしかない場合も多いと思います。

 

詐欺に遭った人のなかには、「助けてあげる」と言ってきた人物にさらに騙されたという泣きっ面に蜂状態の人も…
暗号資産復元サービスを利用する場合は、信頼できる実績があるか調べておきましょう。
そもそもどうやって復元するかというメソッドについても、契約前に説明を求める必要がありますね。

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