イーサリアムが絶不調!今後のグレードアップで復活できる?

イーサリアム 仮想通貨

トランプ大統領の動きに連動して市況が荒れているビットコインですが、アメリカでは関税による収益が備蓄金に充てられるのではないかという情報もあります。
ビットコインの価格はトランプ政策によって吊り上げられ、今後は上昇するのみだと予想する専門家も多いです。
一方イーサリアム(ETH)はちょっと調子が悪いようで、4月17日に約6.7億円相当が売却されてしまいました。
大口投資家のイーサリアム離れは、今後も加速していくとみられています。
今回は、イーサリアムの最新情報について解説しましょう。

クジラがイーサリアムを大量売却

NFTにもかかわりの深いイーサリアム(ETH)は、ビットコインに次ぐ第2位の時価総額を誇る主要銘柄の一つです。
過去最高値は2021年5月に記録した約54万円で、2025年4月現在は約23万円と半分くらいの価格まで下がっています。
2024年11月~12月頃にかけて大きく上昇させましたが、年末から2025年にかけては右肩下がりで推移し、現在まで下落傾向が続いてしまうことになりました。
最近は「クジラ」と呼ばれる大口投資家の大量売却が相次ぎ、今年4月17日には3,000ETH(約6.7億円)の売却が確認されています。
多額のイーサリアムを手放したこのクジラはICOで76,000ETHを取得したのち、しばらく目立った動きがなかったそうです。
3年ぶりの投資活動がイーサリアムの売却ということで、市場にもがっかりムードが漂っています。
また別のクジラは20,000ETHもの資金を送金しており、イーサリアムからの撤退ではないかとみられているようです。

イーサリアムがビットコインに勝つ日は遠い?

クジラによる売却が相次ぐイーサリアムとは対照的に、ビットコイン(BTC)は回復傾向にあると評価されています。
少し前までトランプ関税の余波で下落局面にありましたが、4月9日以降から徐々に上昇してどうにか1,200万円台まで戻しています。
日本や世界でもさまざまな企業がビットコインの新規・追加購入を発表し、トランプ大統領が引き上げた関税による収益がビットコイン準備金になるとの情報もあったことから、市場にはポジティブな雰囲気が漂い始めました。
これがビットコインの価格を押し上げた要因となり、ますますイーサリアムとの差を広げています。
大規模アップデートが発表された頃、イーサリアムがビットコインを追い抜く日もそう遠くはないと噂されたこともありましたが…
最近のクジラの様子を見ていると、ビットコインの方に将来性を感じる投資家が増えていると言わざるを得ません。
NFTの方もいまいち目立った成長が見られないので、しばらくはイーサリアムへの期待値は下がっていく一方だと思います。
次に来るアップグレードとして「Pectra(ペクトラ)」が準備されているようですが、これがスムーズに実装されれば価格も持ち直してくれるでしょう。
投資家のなかには、イーサリアム現物ETFのステーキングが承認されることを期待する人も多いです。
これらの好材料が揃えば、ビットコインを追い抜くのも不可能ではありません。

イーサリアムの規模拡張機能とは

イーサリアムの共同創設者Vitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)は、今年1月に長期的な規模拡張(スケーリング)について語りました。
イーサリアムに搭載された「PeerDAS」という技術によって、大きなデータを転送するデータパケットの容量が2~4倍に増えるといいます。
これを金融系企業が分析したところ、1日あたり86億ものトランザクションを処理できる計算になるそうです。
イーサリアムはNFTブームの頃に処理遅延が多発し、大量のトランザクションが集中したことでネットワークの大渋滞が引き起こされたと考えられています。
今後のアップグレードなどによって処理能力が格段に向上すれば、イーサリアムの本来の持ち味であるスピーディーな取引が可能になるでしょう。
また、以前は高いガス代も問題になりましたが、PeerDASの導入によってユーザーは低価格でネットワークが利用できるとしています。
その一方、プロジェクト側は年間約470~4,700億円もの手数料収入が得られると試算しています。
ただしイーサリアムのノードがこの大量データを正しく管理できるまでには数年かかるとされ、ユーザーがグレードアップのメリットを感じられるには時間が必要です。
長期にわたってユーザーが増え続ければ、一人ひとりの手数料負担は低く抑えられます。
しかしユーザー数が変わらずにイーサリアムの機能だけが拡充されれば、結局は高いガス代がかさむようになり、需要が減ってしまうことも考えられるでしょう。

 

取引速度やコストを重視するユーザーには、ソラナなどのレイヤー2チェーンや、スイのような新興レイヤー1チェーンも人気です。
スケーラビリティの向上は多くのユーザーに利益を与えますが、実現するのに時間がかかりすぎれば競合ネットワークに追い抜かれる可能性もあるでしょう。
イーサリアムが輝く日はいつになるのか、今はまだ誰にも分かりません。

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