最大手NFTマーケットのOpenSea(オープンシー)は、2022年頃からマルチチェーン戦略を進めています。
複数のブロックチェーンに対応するプラットフォームを目指し、現在までにいくつかのアップグレードを経験しました。
2024年末には「OpenSea2(OS2)」を発表し、Ethereumのほか、PolygonやOptimism、Arbitrumなどのレイヤー2を中心に対応ブロックチェーンを拡張しています。
2022~2023年にはNFT市場が冷え込み、OpenSeaも取引量を大きく減少させてしまいました。
2025年現在のOpenSeaは、一体どうなっているのでしょうか。
今回は、次世代プラットフォームの構築を成功させたOpenSeaの今について調べていきます。
OpenSeaとは
今この世界には多くのNFTマーケットプレイスが存在しています。
暗号資産取引所がNFT取引プラットフォームを構築する例もあり、各ブロックチェーンに対応する多種多様なNFTマーケットが乱立している状態です。
そのなかでもOpenSeaは長い歴史のあるプラットフォームであり、世界最大ともいわれる取引量を誇っています。
2023年3月にはイーサリアムチェーンにおける月間取引高で約4.3億ドルをマークし、有名NFTを史上最高価格で売買させたプラットフォームとして注目されました。
OpenSeaは世界中にユーザーがいる最大手NFT生成プラットフォームであり、世界中のNFTが取引されている最大規模NFTマーケットプレイスです。
NFTの生成や売買において、「初めて使ったのはOpenSeaだった」という人も多いでしょう。
日本人の場合はHEXAなどの日本円対応プラットフォームを使う人も多かったのですが、2021~2022年頃は「世界を相手にNFTクリエイター活動またはNFT投資をするならOpenSeaが一番」だといわれていました。
OpenSeaが復活!OS2発表までの経緯
CryptoNinjaやMurakami.Flowersなどの国内プロジェクトも、OpenSeaから出品されました。
NFTブーム時は大いに盛り上がっていましたが…
2023~2024年に暗号資産業界が冷え込み、イーサリアム価格が低迷するとNFT市場にも冬がやってきます。
多くのNFTプロジェクトが幕を閉じるとともに、OpenSeaのアクティブユーザー数も減少していきました。
さらに新興NFTプラットフォームが数多く立ち上がったことで、OpenSea一強時代に陰りが見え始めます。
手数料は無料、取引する度に報酬が与えられるという「Blur(ブラー)」、勢いづいたソラナチェーンからは「Magic Eden(マジックエデン)」が登場し、人気を博しました。
イーサリアムの高いガス代に悩まされていたOpenSeaユーザーは、手数料の安さを求めて他プラットフォームへ移ってしまいます。
OpenSeaも2022年から複数のブロックチェーンに対応できるマルチチェーンプラットフォームを目指してアップグレードを重ねてきたものの、やはり「手数料無料」のアピールポイントは強すぎますよね(^_^;)
ユーザー流出を避けるため、ついにOpenSeaも取引手数料の大幅な引き下げを打ち出しました。
また、NFTだけでなく複数のブロックチェーンで構築されるトークンの取引にも対応することを目指して、「OpenSea2(OS2)」の開発をスタートさせます。
異なるブロックチェーンの資産をまとめて管理でき、お得で利便性の高い売買ができるトークン・NFT一体型プラットフォームがOS2の目指す姿です。

OS2がソラナを統合するメリット
OS2では、ソラナチェーンが正式に統合されることになりました。
ソラナにはすでに専用NFTマーケットが存在しており、コミュニティも活発に活動しています。
「OpenSeaが仲間に入れてくれなくても、ソラナを利用する場所はいくらでもある」と感じるユーザーも多いかもしれません。
しかし認知度においては、ソラナのプラットフォームよりOpenSeaの方がまだまだ上だといえます。
世界的にユーザー数が多く、業界で名の通ったOpenSeaでソラナ系NFTが取引されることは、幅広い層のコレクターや投資家にアピールする機会につながるでしょう。
NFT民の多くはイーサリアム上にあるトークンを保有していますが、OS2の利用によってソラナ系トークンとの交換も活発に行われるようになると考えられます。
OS2はソラナの人気にあやかりたいのではなく、マルチチェーンのハブとして機能することでNFTに関連するブロックチェーン全体の成長も促そうとしているのです。
独自トークン「SEA」を新発行!
2025年5月30日、OpenSeaは正式に新プラットフォームOS2の提供を開始すると発表しました。
複数のブロックチェーンに対応し、異なるブロックチェーン同士の暗号資産取引を可能にする「クロスチェーン購入」機能が追加されています。
現在イーサリアムやソラナといったレイヤー1のほか、PolygonやOptimism、Arbitrumなどのレイヤー2にも対応しているようです。
新しくなったOpenSeaでは、NFTのほか主要なアルトコインの取引も可能に!
さらに、OpenSeaの独自トークンとして「SEA」の発行も予告されました。
ただし正式なローンチ時期は未定で、エアドロップも行われるといいますが具体的な日時は分かっていません。
今後はSEAの使用用途についても発表があると思うので、OS2から参戦する新規ユーザーはもちろん、旧OpenSeaユーザーも要チェックですよ!
LOLLIPOP(ロリポップ)もマルチチェーンNFTマーケットの設立を計画していると噂されていましたが、まさか既存プラットフォームのOpenSeaに先を越されるとは…(´;ω;`)
OpenSeaにはまだまだ使い勝手の悪いところがいくつか残っているので、彼らにできないことをLOLLIPOP(ロリポップ)がやってくれると信じて待ちます!
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