仮想通貨を管理するウォレットといえばメタマスクが有名ですが、web3.0業界では多種多様なソフトウェアウォレットが開発されています。
対応しているブロックチェーンによって保管できる仮想通貨が異なるため、インストールする前にそれぞれのウォレットの特徴について調べておくことも大切です。
ウォレットのなかにはアプリ上で仮想通貨の購入や売却が完結するものもあり、仮想通貨取引所など外部のプラットフォームに接続しなくても仮想通貨取引ができます。
近年開発された新型仮想通貨ウォレットでは、複数のウォレットを一本化することもできるようになりました。
今回は、この画期的なシステムの「Boss Wallet」について詳しく調べてみましょう。
Boss Walletとは
「Boss Wallet」は、一つのシードフレーズで複数のウォレットを作成・管理することができる分散型仮想通貨ソフトウェアウォレットです。
ERC-20・BEP-20・TRC-20・BRC-20規格に対応可能で、スマートコントラクト機能を備えています。
さまざまなブロックチェーンのアルゴリズムを統合するマルチチェーン対応ウォレットでもあり、それぞれのブロックチェーンに設けられている標準に基づく個別のウォレットアドレスを自動生成することが可能です。
ユーザーはたった一つのシードフレーズで複数のウォレットを一元管理できるため、ウォレットが増えても混乱することはありません。
ブロックチェーンの異なる仮想通貨を取引するにはそれぞれ対応するウォレットを使い分ける必要があり、投資家のなかには10以上のウォレットを保有するユーザーもいるでしょう。
そもそも取引する仮想通貨ごとにウォレットを選ぶのも簡単なことではないので、Boss Walletは仮想通貨投資上級者向けのツールであるといえます。
Boss Walletの開発チームについて
仮想通貨ソフトウェアウォレット「Boss Wallet」は、2023年に設立されたチームによって開発されました。
実はバイナンスの旧ブロックチェーンBSC上にあったBSC Walletの最高技術責任者(CTO)0x_Planck氏が率いているチームで、彼は仮想通貨ウォレットや分散型仮想通貨取引所(DEX)の開発経験も豊富です。
他のメンバーもAlibabaやHuobiなど大手企業で経験を積んだスペシャリストで、web3.0系技術に幅広く精通していると考えられるでしょう。
Boss WalletはバイナンスのUX専門家と共同で設計され、ユーザーファーストなウォレットとして仮想通貨投資家のニーズを満たすことを目的としています。

Boss Walletは誤送金を防げる!?
Boss Walletには「分散型識別子(DID)」の確認機能があり、送金先アドレスの誤入力を防げるとしています。
DIDはブロックチェーン技術によって個人が自分自身でIDをコントロールでき、必要な情報だけを必要な範囲内で共有することのできる新しいID管理手法です。
通常、プラットフォームやアプリを利用する際に登録されるIDは中央集権型のシステムによってサービスを提供する側のサーバーで管理されています。
異なるサービス間でIDを使いまわしすることは推奨されておらず、ユーザーは複数のIDとパスワードを覚えておかなければなりません。
銀行のオンライン口座、スーパーマーケットのアプリ、ブランドのネットショップ、ファンクラブの会員用サイトなど、さまざまなサービスを利用するためにいくつものIDを登録するのは面倒ですよね。
DIDのシステムでは唯一無二の識別子を生成し、これによって作成されたIDは第三者に依存することなく自己管理できるようになります。
従来のメールアドレスやユーザーIDは登録時に管理者サーバーへ保管されますが、DIDによって作られた「分散型ID」は自分だけのものです。
話をBoss Walletに戻すと、このウォレットでは分散型IDの識別情報を確認する機能があり、送金前に受取人が間違っていないか検証することができるといいます。
DIDで発行したIDを持っていない相手の場合はどうなるのか、識別子を調べればアドレスの入力ミスが分かるのかも気になりますよね。
これ以上の情報は公開されていないため、実際に使ってみないと分からない点も多いと思いますが、使い方によっては従来のウォレットに比べて誤送金を防げる可能性が高いでしょう。
Boss Walletのガス代自動支払い機能
Boss Walletはマルチチェーン型のウォレットであり、複数のブロックチェーンに対応するガスプールが設置されています。
ユーザーはこのプールに仮想通貨を入金しておくことで、ガス代支払いの際に自動で必要な仮想通貨に変換され、自動で支払いが完了するとか。
例えばイーサリアムをこのガスプールに入れておくと、Polygonチェーンを使った時はMATICに変換してくれるし、BNBチェーンを使った時はBNBに変換してくれます。
ユーザーは「どの仮想通貨で支払うんだっけ」と調べる必要がなくなり、スピーディーに取引できるでしょう。
Boss Walletのガスプールは現在90チェーンに対応しており、ガス代用の仮想通貨を入金しておくだけでユーザーは投資や決済に専念できます。
個人的には、この機能が一番うれしいかも!
一方、DID確認に関してはどれだけの効果があるのか不明です。
分散型IDという仕組みがもっと知られるようになるまでは、この機能を使いこなせる人は少ないんじゃないかなと思います。

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