ビットコインは、下降より上昇の振れ幅が大きい「非対称リターン特性」を持つ資産と考えられます。
短期的な相場変動に一喜一憂する投資家も少なくありませんが、下落の局面では慌てず騒がず冷静に見守ることが大切です。
ビットコインの価格を決めている要因について深く理解すれば、感情的な売買を防げるでしょう。
今回はビットコインの非対称リターン特性とは一体どういう意味なのか、これまでの価格動向を振り返るとともに解説していきます。
投資における「リターン」と「リスク」
金融や投資の分野において、「リターン」という言葉がよく登場します。
これは株の売買益や配当金、預金の利子など、資金運用によって得られる収益のことです。
暗号資産投資では安く買って高く売った時の売買差益、ステーキングやレンディングなどで得られた利子もリターンになります。
リターンと対になる言葉として「リスク」もよく出てきますが、こちらは損をする可能性やリターンの不確実性、予想が外れる可能性などを示すものです。
つまり、「ハイリスク・ハイリターン」とは価格予想が外れれば大きな損失を発生させる可能性があるが、うまくいけば大きな利益が得られる投資のことですね。
リターンとリスクが比例関係にある金融商品が一般的で、リスクが高いほど大きなリターンが期待できます。
例えば爆発的な人気で急騰した暗号資産はハイリスク・ハイリターンな投資商品であり、売買のタイミングによって利益も損失も大きくなるでしょう。
いっぽう変動幅の小さい法定通貨によって行われる預金やFXはローリスク・ローリターンな投資商品と考えられ、暗号資産投資と比べると利益も損失も小さくなります。

「非対称リターン特性」ってどういうこと?
投資における「非対称リターン特性」とは、リターンとリスクの比例関係が成り立たないことを示すものです。
リターンとリスクが比例する場合、価格上昇で得られる利益の大きさと価格下落で発生する損失の大きさは同等になります。
これが「非対称」になるということなので、リターンは大きいけどリスクは小さい、またはリターンが小さいのにリスクは大きいという現象が起こるわけですね。
例えば、ある暗号資産の価格が上昇した時のリターン率が30%だったのに対し、下落した時の損失は10%に満たないなどという場合に「非対称リターン特性」がある銘柄だと考えられるでしょう。
小さな損失が繰り返されることがあるが、たまに大きな利益が出るような特性を「ポジティブ・スキュー(正の歪度)」と表す言葉もあります。
反対に小さな利益が頻発するが、たまに大きな損失が出るような特性は「ネガティブ・スキュー(負の歪度)」と表現されます。
ビットコインの非対称リターン特性
ビットコインは、下落するリスクより上昇の可能性が高いと考えられます。
価格が上昇すればどこまでも伸びていく可能性がある一方、プロジェクトが破綻するリスクはあまり取り上げられません。
短期的に見れば大きく価格を落とす局面もありますが、ビットコインの下落リスクは限定的だといわれています。
他の銘柄と比べてこれほどまでに大きな期待が寄せられているのは、ビットコインの総量に上限が決まっていることも要因の一つです。
どんなに増えたとしても、この世に流通するビットコインは2,100万枚しかありません。
2009年のローンチから少しずつ価格動向のデータを積み上げており、過去を分析することで信ぴょう性の高い価格予想も可能です。
ビットコインの価格は徐々に底上げされているため、上がれば青天井、下がってもこの程度、と楽観的に見守っていられるでしょう。
ただし、これは数年先まで売らずにガチホし続ける投資家の場合にのみ当てはまることです。
ビットコインも短期的なチャートでは激しい価格変動を見せており、売買投資においてリスクが小さい商品であるとはいえません。
ビットコインのボラティリティの高さは、FIRE寸前のサラリーマンを一文無しにしてしまうほどの威力があるでしょう。
一方で、上昇の波をうまく掴めれば一夜にして大富豪になれるチャンスも秘めているのです。
大切なのは、過去のデータからビットコイン価格変動の流れを掴むこと。
そして、感情的にならず状況を冷静に分析することです。
そもそもリスクとリターンの比例関係が成り立たない商品なのですから、株式や債券など従来の投資で培ってきた知識や経験が通用しない可能性もあります。
価格下落のリスクについてはそれほど心配する必要はありませんが、勢いに任せた無謀な挑戦や、生活資金をつぎ込むような無茶なやり方はいずれ身を亡ぼすでしょう。
数えきれないほど銘柄を増やし続けている暗号資産のなかでも、ビットコインは近年で最も信用性が高まっているデジタルコインです。
大規模なアップデートとか新プロジェクトの発表とか、最近は派手なニュースがないのもかえって安心できるのではないでしょうか。
2026年もコツコツ投資を続けていこうと思います。

コメント