もはやNFTオタクと化している彼氏が、また初耳な言葉を使っていたのでご紹介したいと思います。
「ユーティリティ」ってみなさん聞いたことありますか?
私はパソコンの機能設定画面で見たような気がするのですが、それは多分NFTとは関係ないですよね(^_^;)
NFTで言うユーティリティってなんなんでしょうね・・・。
ドヤ顔で使っている彼氏に聞くのも癪なので、自分で調べてみることにしました。
そもそも「ユーティリティ」とは
ユーティリティとは、役立つもの、公益、有用性、効果という意味です。
ビジネスにおいては、幅広いジャンルで役立つモノやヒトを表します。
例えば書類のコピーもはがき作成もTシャツプリントもできる印刷機とか、分野をまたいでマルチに活躍する人とかかな?
スポーツの世界では、打っても投げてもすごい選手を「ユーティリティプレイヤー」ということがあるみたいです。
パソコンの設定画面で出てくるユーティリティは、新しい機能を追加できるソフトウェアを表しています。
コントロールパネルを使いやすくしたり、性能をアップ―デートさせたりする時に使いますね。
基本的な機能に、さらに幅広い使い方ができるようになったものをユーティリティと表現します。
NFTにおいてのユーティリティは?
NFTにユーティリティが加わると、どうなるのでしょうか。
NFTの世界では、ユーティリティは特典や報酬を意味します。
例えばNFTの購入特典としてもらえる限定イベントへの参加チケット、ホルダーに与えられる会員権などが考えられるでしょう。
ただのトレーディングカードに過ぎなかったNFTが、ユーティリティを付与することで実用的なものに変わります。
NFTをアートとして保有するだけでなく、それによって特典がもらえたり報酬を受け取ったりできるようにしたものが「ユーティリティNFT」です。
実際に行われているユーティリティの実例としては、CNPホルダーに付与されているリアル飲食店の割引制度などがあります。
ホルダー限定Discordでは、人気プロジェクトのホワイトリストが配布されたことも!
売買だけでなく、保有していることでも利益が得られるのがユーティリティNFTのメリットです。
ただのNFTとユーティリティNFTは何が違う?
現在NFTとして誕生している作品は、イラストや写真、3Dなどのアートが大多数です。
例えば可愛らしい犬のイラストが描かれたNFTを購入したとして、どんな使い道が考えられるでしょうか。
メタバースの家や展示室に飾る、自分のOpenSeaページに集める、Twitterのアイコンにする・・・。
お気に入りのアートを楽しむ方法はいくらでもありますが、お金に換えるには売るしかありません。
ユーティリティNFTの場合は、保有している間にも利益が得られます。
今後は、そういう「ガチホ用」プロジェクトが増えていくのではないでしょうか。
ユーティリティがプロジェクトの可能性を広げる
ユーティリティNFTは現在、メンバーシップが付与されているものと、特典としてホワイトリストが配布されるものの2つが多いと思います。
ホルダー限定Discordや非公開セミナーへの参加は、ホルダーにとって特別扱いされているような気分になりますよね。
NFTにユーティリティが付いていることで、プロジェクトの世界観に奥行きが生まれるでしょう。
例えば、ただの可愛らしい犬のイラストのNFTを買って、クリエイターから「ありがとう!」と言われただけだったら・・・。
そのNFTは、「犬のイラスト」以外の何者でもありません。
この先もずっと・・・。
あなたが売りに出さない限り、壁に飾られた一枚の絵のままです。
では、そのただの犬をユーティリティNFTにしたらどうなるでしょうか。
「ホルダー限定♪犬のお見合いパーティーにご招待!」
「メタバース会場であなたの犬を自慢しよう!愛犬コンテスト開催」
など、さまざまな展開が期待できます。
姉妹コレクションとして子犬NFTを立ち上げ、Discordのコミュニティでホワイトリストを配布するのも良さそうです。
ただの犬のイラストが、メタバースで飼えるペットのようにも見えてきますよね。
保有しているNFTの楽しみ方が広がり、ホルダーになっていることの価値が感じられるでしょう。
現物支給も!?広がるユーティリティNFTの可能性
NFTを保有することでさらにNFTをゲットできる、限定メタバースイベントに参加できるユーティリティは、結局は仮想現実のものです。
しかし最近は、現実世界のモノを得られるユーティリティNFTが生まれています。
例えば、アディダスが運営するプロジェクトでは、NFTホルダーに限定アパレル商品を提供します。
これはNFTでもデジタルデータでもなく、人間が実際に着用できる現実のアイテムだとか。
また、ナイキは「CloneX」というコレクションのホルダーに与えられるデジタルトークンから、リアルなアイテムを作成できるプロジェクトを始めました。
日本のCNPも、ホルダーであることを証明すれば飲食店のオリジナルステッカーがもらえます。
今はアプリやメルマガに登録してクーポンを受け取っている人が多いですが、今後はメタマスクを見せながらラーメンの無料トッピングをいただく人が増えるのかも?(^^)
時代はPFPからユーティリティへ!
日本でNFTがなかなか流行らないのは、「使い道が分からない」という人が多いからだと思います。
以前テレビで観たのですが、18歳の女性タレントがNFTの意義について「コピーじゃない、本物ですって誰に言うの?」と発言していました。
確かに、Twitterのアイコンが所有しているCNPか、それともどっかで拾ってきたCNPの画像かなんて、ほとんどの人が気にも留めないでしょう。
私も正直、どっちでも良いだろって思っちゃいます(^_^;)
数十万するような高価なNFTは買えないし、どうしてもPFPにしたかったら画像保存しちゃえばいいじゃないって・・・。
まだNFTを持っていない人におすすめするのに、「PFPにもできるよ♪」と言ったところで響かないと思います。
でも、「ホルダーになっているとラーメン1杯無料になるよ」と言ったらどうでしょう。
そのNFT自体の価値も上がれば財産になるし、持っている間ずっとラーメンがタダで食べられるとするなら・・・?
NFTへの新規参入を増やすには、ユーティリティNFTがかなり役立つと私は考えます。
クリエイターは大いに利用しよう!
ただのイラストを描いているNFTクリエイターは、ユーティリティについても考えるべき時が来ているのかもしれません。
可愛い、カッコいい、ステキ、PFPにしたらぴったりハマった♪というのはもう古いのです。
これからは「ホルダーになってくれたらこんな嬉しいことがあるよ!」というのが必須になるでしょう。
以前はロードマップがないとダメとか、プロジェクトの意義が大切とか色々言われていましたが、今はユーティリティが最優先かも!
「この作品を購入したら、どんな良いことがあるの?」というのは誰しも気になるところですよね。
作品自体を気に入ってくれて、クリエイターを心から応援したい、無償の愛をくれる人ばかりではありません。
結局はGive&Takeが成功のカギとなる!
そんな気がします。
守れない約束はしない
クリエイターにとっても有効な戦略となりそうなユーティリティですが、なんでも特典に加えれば良いというわけではありません。
例えば「購入してくれたら毎月特別イベントにご招待!」という特典を付けた場合、ちゃんと約束を守れますか?
今月は忙しいからイベント延期・・・ということが1回でもあれば、ホルダーからの信用を失ってしまいます。
ユーティリティを付けるなら、あらかじめしっかりとした計画を立てることが重要です。
NFTプロジェクトの世界観を広げることができるユーティリティ。
ただしその使い方には慎重さも必要です。
多くの人の期待を集めるほど、責任も大きくなると自覚しましょう。
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