NFTはアート作品から始まり、ゲームにまで広がりを見せています。
そして最近は、スポーツ界にもNFTの技術が取り入れられているようです。
デジタル業界の話だと思って聞くと「eスポーツみたいなもの?」と考える人もいるでしょう。
しかし、「NFTスポーツ」はゲームの中でスポーツをするということではなく、ブロックチェーン技術をスポーツ分野に応用したものになります。
今回は、NFTの新たな取り組みについて調べてみましょう。
NFTスポーツとは?
ブロックチェーン技術により、「世界に一つしかない」という証明をつけたデジタル資産をNFTといいます。
アート作品やゲーム内に登場するアイテム、キャラクターなどのトレーディングカードがNFTの実例です。
それぞれ値段をつけて売買することができ、投資商品としても利用されています。
このNFTをスポーツの分野に応用したのが「NFTスポーツ」です。
すでにNFTスポーツのプラットフォームで使えるアイテムや、スポーツ選手のトレーディングカードなどが発行されています。
これまではRPGとかキャラクター育成系ゲーム、バトルゲームなどでNFTアイテムが作られてきましたが、これと同じようにスポーツに特化したNFTが誕生したということですね。
従来のNFTアイテム・カードなどはメタバース色が強かったのですが、NFTスポーツの場合は現実世界の選手をモチーフにしています。
誰もが知っている有名クラブチームの選手を使うことで、子どもから大人まで多くの人の興味を引くことができるでしょう。
今までも選手カードってあったよね?
「わざわざNFTにしなくても、ファンクラブミーティングとかイベント、お菓子のおまけで選手カードが買えるよ?」と思う人もいますよね。
リアルなスポーツリーグを再現した野球・サッカーのテレビゲームもあります。
自分が選んだ選手をフィールドに登場させてプレイするゲームは、オンラインゲームでもフィジカルなカードゲームやボードゲームでも、すでに昔からありました。
でもその選手カード、本物であるという証拠はどこにもないんです。
例えば、私も大好きなメジャーリーグの大谷選手のカード。
詳しくは知りませんが、少なくとも無名な2軍選手よりも高値で取引されることは間違いないと思います。
恐らく人気過ぎて入手困難になっているでしょう。
本物のカードは高くて手が出せないから、ファンクラブの広報誌に載っていた大谷選手の写真をコピーして貼り付けてカードを作っちゃえ・・・。
もし、本物そっくりに作成することができたら、誰も偽物だと分からないかもしれません。
そして、それを高値で売って、いくらでも稼ごうと思えば稼げるわけです。
デジタルなゲームも同じで、技術さえあれば自作の大谷選手データをゲーム内にアップロードできる可能性があります。
本来は世界にたった1枚のレアカードであっても、複製してしまえば希少価値が失われてしまうでしょう。
ブロックチェーンで唯一性を確保することによって、ゲームのアイテムやキャラクターに本当の価値を付けることができるのです。
最近はPlay to Earnも話題ですが、ゲームでお金が稼げるようになったからこそNFTの技術が必要不可欠なものになっているのだと思います。
ただの野球カードが資産になる
大谷選手のカードを手に入れた人は、家の一番目立つところに飾りたくなります。
または、誰にも盗られないように金庫の中に隠すかも・・・。
でも、野球に全く興味のない人から見れば、それはただの紙切れです。
しかし、NFTカードであれば、金銭的な価値が付いていることを証明できます。
マーケットを確認すれば、大体どのくらいで取引されているか確認でき、例えば同じカードが数千万円で取引されていれば、自分も数千万円の資産を保有しているということになります。
しかも本物であるという証明付きです。
専門家に鑑定してもらわなくても、正しい価値が分かるでしょう。
リサイクルショップで安く買い叩かれることもなく、相場に見合った売買ができます。
現実世界の野球カードが数千万円の価値になると分かれば、売ってしまうまで気が気じゃないですよね。
NFTカードであれば、ブロックチェーンによって所有者が証明されているため、盗み出すことは事実上不可能です。
火事で家じゅうが燃えてしまったとしても、ウォレット内に保管されているNFTカードは無事!
ただし、詐欺サイトにアクセスしたり間違ったアドレスにNFTを送ったりした場合は、簡単に失くしてしまいます。
デジタル資産だからといって安心しすぎないことが大切ですね。
NFTスポーツはイーサリアムで取引する
NFTは、基本的にイーサリアムネットワークによって取引されています。
最近はビットコインネットワークを利用したNFT(Ordinals)も発行され始めていますが、やはりイーサリアム系のNFTの数が圧倒的です。
NFTスポーツも多くのアイテムがイーサリアムで売買されています。
NFTゲームを利用する人、NFTスポーツのアイテムを購入したい人は、イーサリアムを入手しておきましょう。
国内暗号資産取引所でもイーサリアムが購入できます。
さらに、イーサリアム系の暗号資産ウォレット、メタマスクを用意しておけばスムーズに取引ができますよ♪
日本プロ野球でも!「埼玉西武ライオンズNFT」
海外リーグだけでなく、日本でもプロ野球からNFTコンテンツが販売開始されました。
しかし、その内容をチェックしてみると、ちょっと私の想像と違っているみたい・・・。
出品されているのは、サインボールとかヒーローインタビューの映像データです。
サインボールは実物を納品してくれるようなのですが、これってブロックチェーンとか関係ないよね(^_^;)
偽物を作ろうと思えば作れるし、ウォレットで保管もできない・・・。
ヒーローインタビューの映像はちゃんとNFT化されているようですが、NFTする価値があるのか・・・?
誰かが会場で撮影して、同じ映像を入手することだってできますよね。
やっぱり日本の企業が考えるNFTって、何かがズレているような気がする・・・(笑)
まだまだ本当のNFTの価値については、理解が不十分なのでしょうか。
メッシのNFTが発売!「The Messiverse(ザ メッシバース)」
アルゼンチンのサッカー選手といえば、リオネル・メッシ。
彼のNFTコンテンツも登場しています。
NFTプラットフォーム「Ethernity Chain」から発売されたコレクション「The Messiverse(ザ メッシバース)」は、メッシ選手をイメージしたアート作品やプレーの様子を表現した映像作品をリリースしました。
デザインを手掛けたのは、ディズニーやマーベル作品とのコラボで知られているアーティストで、それだけでも驚くべきタッグだと思います。
これはカードゲームのアイテムではなく、メッシの功績を称えたデジタルアートと見るべきコレクションですね。
メッシファンでなくても、印象的なアート作品として楽しむことができるかもしれません。
現実世界が反映されている!「Sorare」
ブロックチェーンカードゲーム「Sorare」は、現実世界で行われているサッカーの試合スコアが反映されています。
世界140以上のクラブチームとライセンス契約をしており、ネイマール選手や長友選手などのリアル選手カードで遊べるメタバースゲームです。
まず、プラットフォームで選手カードを購入し、チームを編成させます。
そして、自分のチームとして保有している選手が現実世界で活躍すると、ゲーム内でも高スコアを獲得できるという仕組みになっているとか。
つまり、リアルな世界で長友選手が活躍すれば、Sorare内の長友選手もゴールを決めてくれて賞品ゲット!となるわけですね。
これは面白そう( *´艸`)
サッカーファンなら一度はプレイしてみたいゲームでしょう。
今回は、NFTスポーツについてお話ししました。
単純に「スポーツ×NFT」の取り組みであると考えることもできますが、その可能性は無限大です。
個人的にはサインボールより、オンラインカードゲームがどんどん出てきたら面白いなと思いました。
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