暗号資産のGOXって?セルフGOXに要注意

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先日、友人が「私も暗号資産始めたの~♪」と話していました。
ところが昨日電話してみたら、「暗号資産なんてもうやらない(´;ω;`)」だって。
一体何があったのかと思って聞いてみると、送金の仕方を間違えてウォレットの中身が全部飛んじゃったんだそう・・・。
な、何をやってるんだ・・・(^_^;)
でもこれ、実は多くの人が経験していることなんです。
今回は、暗号資産ユーザーが絶対に頭に入れておかなくてはならない「GOX」について勉強していきましょう。

「GOX(ゴックス)」とは?

暗号資産を紛失してしまったり、引き出せなくなってしまったりすることを「GOX」といいます。
この言葉の由来は、2014年当時最大手の暗号資産取引所だと言われていたマウントゴックス社です。
この会社は2014年2月にハッキング被害を受け、85万BTC(当時のレートで約480億円)と28億円を失ってしまいました。
その後、マウントゴックス社は経営破綻し、暗号資産業界に激震が走ります。
ゴックスと聞くとなんだか恐ろし気ですよね。
この響きの重さが、「みんなで気を付けようね」という合言葉になった大きな理由の一つだと私は思います。

GOXには2種類ある?

GOXは、単にGOXという場合と「セルフGOX」という場合があります。
普通のGOXは、暗号資産を預けていた取引所がハッキングされて資産を紛失してしまうこと、または引き出せなくなることを指す言葉です。
つまり、第三者のせいで自分の暗号資産がなくなるという意味ですね。
一方、セルフGOXは自分のミスで暗号資産を紛失したり引き出せなくなったりすることを意味します。
例えば、送金先アドレスを間違えて資産がブロックチェーンの闇に消えた・・・という事例が多く挙げられています。

日本でもGOXが起こっている

取引所のせいでGOXが起こったのは、海外だけの話ではありません。
当時有名人を起用して大々的なCMを行っていたコインチェックという国内取引所も2018年にハッキングを受けました。
その被害額は5億2,300万XEM(ネム)、当時のレートで約580億円です。
取引所で保有していたほぼ全てのネムトークンだったらしく、世界的に知れ渡る大事件となりました。
海外では2021年にもBitMartがハッキング被害に遭っており、約225億円もの被害総額となっています。

セルフGOXの事例から学ぼう

取引所のハッキングは私たちにはどうしようもありませんが、セルフGOXは予防することが可能です。
どんな経緯でみんなが資産を紛失しているか見てみましょう。

・ウォレットのパスワードも秘密鍵もぜーんぶ忘れちゃった♪

暗号資産は、ウォレットによって守られています。
LOLLIPOP(ロリポップ)ユーザーはメタマスク持ってるよね?
あれを作る時、パスワードを設定して「秘密鍵」も記録しましたよね?
パスワードも秘密鍵もみんな忘れてしまったというイケナイ子が結構いるんです(^_^;)
過去には、約230億円ものBTCが入ったウォレットの情報を記録したUSBメモリーにパスワードを設定し、それを忘れてしまったという人も・・・。
ウォレットの秘密鍵は紙に書いて保管してねと言ったけど、USBに入れたりデータに保存したりする人も少なくなりません。
そして、それにパスワードを設定して、カギをかけているから大丈夫・・・と油断してしまうんですよね。
保存先のパスワードを忘れてしまったら、ウォレットの秘密鍵も取り出せません。
改めて、どうやってパスワードや秘密鍵を管理するのが良いか考えてみましょう。

・取引所が受け取ってくれないの(´;ω;`)

暗号資産は、ブロックチェーンによって構築されています。
例えば、ETHはイーサリアムチェーンとPolygonチェーンの2種類があり、前者なら黒イーサ、後者なら紫イーサとも呼ばれています。
この2つは同じイーサリアムという名前がついていますが、別のブロックチェーンで構築されているため、送金時は注意しましょう。
国内取引所はイーサリアムチェーンのETHしか取り扱っていないため、PolygonチェーンのETHを送るとセルフGOXとなります。
取引所の方から「間違ってますよ~」と教えてくれないのがまた辛いところ・・・(´;ω;`)
送金完了!と出てくるくせに、残高には入らないという地獄のような結末が待っています。
暗号資産を送金する際は、アドレスだけでなく送金先のウォレットがこのトークンを取り扱っているのかどうかをしっかり確認してくださいね。

・送金先アドレスを間違った・・・

暗号資産は、ウォレットアドレスを介して送金するルールとなっています。
銀行口座で例えるなら、口座番号ってわけですね。
送金アドレスはコピー&ペーストが基本です。
一文字ずつよく確認しながら入力すれば大丈夫・・・なわけないでしょ(^_^;)
アドレスは文字数が多いし、アルファベットと数字が混在しているので間違えずに入力するのはかなり難しいです。
私も集中力には自信がありますが、手入力なんて怖くてできません。
必ずコピー&ペーストで送金先アドレスを指定しましょう。
もちろん、間違って別のアドレスをコピーしないように注意が必要ですよ!

セルフGOXを防ぐには?

上記のようなセルフGOXをしないためには、
・ウォレットのパスワード、秘密鍵を徹底管理する
・ブロックチェーンを確認する
・送金先アドレスをしっかり確認する
の3つが有効です。
メタマスクの場合、パスワードを忘れても秘密鍵さえあれば変更することができます。
ただし、秘密鍵はスマホのメモに入れるとハッキングされる恐れもあるし、スマホが壊れたら取り出せなくなる可能性があるので危険です。
私はやっぱり、多くの人がやっているように紙に書いて金庫に入れておくのがベストだと思っています。
送金先アドレスは、まずこのアドレスで良いのかチェックを。
取引所の口座に送金する場合は、その取引所が送金するトークンを取り扱っているのか確認してください。
送金先アドレスは、ブロックチェーンごとに決まっている場合があります。
通常は別のネットワークチェーンに送金しようとするとエラーになるのですが、イーサリアムチェーンとPolygonチェーンはアドレスが類似しているので、間違えて送金されてしまう可能性があります。
そうなるとトークンが消滅するので、特に注意が必要です。
また、アドレスの入力間違えを防ぐためにコピー&ペーストを徹底しましょう。
例えば、メタマスクに送金する場合、メタマスクのアカウント名の下にウォレットアドレスが表示されているので、隣のコピーマークをクリックしてコピーしてください。

出金できないウォレットもある!?

2020年のデータでは、「返金機能のないウォレット」への誤送金が1億1600万円に上るそうです。
そんなウォレットがあるのかということにびっくりですが・・・。
入金はできても引き出せないなんて、トークンが消滅したも同じです。
また、メタマスクの署名画面に似せて作った偽物のポップアップを表示させ、秘密鍵を入力させて資金を引き出したという事例もよく起こっています。
変なタイミングでメタマスクの署名画面が出てきたら、絶対にタップしないでくださいね。
もちろん通常の取引では秘密鍵の入力を求められることもないので、絶対に入力してはいけません。

初めての送金はテストが必須

初めてウォレット間の送金をする場合、少額をテスト送金することをおすすめします。
例えば1ETHを取引所からメタマスクに送りたいという時は、0.0001ETHだけ試しに送ってみるとか。
まずはメタマスクのアドレスをコピーして、取引所の送金手続きを踏んでください。
送金するトークンは、メタマスクが対応している銘柄ですか?
定期的に送金するアドレスであれば、送金リストを作っておくのもおすすめです。
取引所でリスト作成機能がある場合は、「ETH用」「BTC用」とタグをつけておくと良いでしょう。

 

取引所のGOXは仕方ないけど、セルフGOXは本当にもったいない!
うっかりミスって誰にでもあるので、何度でも確認しましょう。
私は指差し確認、声出し確認を毎回していますよ(笑)

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